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伏黒恵には、幼馴染がいた。
小さな頃から隣に住んでいた女子がいた。
「恵くん」
いつも呑気に笑っている能天気な子供。
自分の家とは違い、父親も母親もいて、幸せそうに笑っている女の子。
ほのぼのとして、どこか抜けている彼女が幼馴染だから気になっていたわけじゃない。
「今日はあったかいねぇ、恵くん」
「………」
「あ、今日ねお母さんが恵くんとお姉ちゃん呼んで一緒にご飯食べようって言ってたよ」
「わかった」
子供の二人暮らしを気にかけてくれるとても優しい親子。
温かくて美味しいご飯は素直に嬉しいので、姉と共に世話になることはよくあった。
だから、気になるわけじゃない。
べしりっ、と彼女の頭や肩を叩く。
ソレを払い落としたが、彼女はいきなりどつかれたと目を点にする。
「虫がいた」
「そっかー。虫かぁ」
それで納得してしまう彼女だが、真実は違う。
普通の人の目には見えないソレ。
自分だけに見えるソレ。
彼女は無自覚に身体のいたるところに張り付けているので、見かけたら虫だと言って払い落としていた。
ソレが寄って来るだけなら、特に気にはしなかったのだが……俺が彼女を気にかけ、頭を悩ませるのは、もっと違う理由があった。
厄介なことに彼女は変なのに好かれやすかった。
「お嬢ちゃん」
「なんですか?」
「お嬢ちゃん、お母さんが怪我をしてね…
おじさんが連れてきてと言われたんだ」
「お母さんが!!」
「だからおじさんと……へぶっ!!」
下校途中にやばそうな親父に絡まれている彼女。
明らかな嘘に着いていきそうな彼女の手を繋ごうとする親父に飛び蹴りを入れる。
そして、近所の大人に助けを求めた。
捕まった変態を横目に、彼女を見る。
やっと自分の身の危険を理解し、俺にしがみついてくる。
「恵くん、ありがとう」
へにゃりと眉を下げて笑う彼女に、俺は大きなため息をつくしかなかった。
後から迎えに来た彼女の両親には、とても感謝された。
なんせ、もうこの案件で何度目かわからないくらい俺が対処しているから。
そう。
彼女は変態を寄せ付ける
厄介なホイホイだった。
「お嬢さん、この道が分からないから教えて欲しいんだが」
「えっと……」
「一緒に来てくれないかい?」
「ここならこの道真っ直ぐ行けば着きますよ」
「あ、恵くん」
「私はこの子に聞いて…」
「しつこいなら警察呼びますが?」
携帯片手に睨み付ければ、舌打ちしていなくなった男。
もう何度目かわからない溜め息をつく。
「名前、あんなの相手にすんなって言ってるよな」
「道聞かれただけだよ?」
「危機感持て」
「?」
相変わらずおっとりとしている幼馴染に呆れてしまう。
「お前、俺いなくなったらどうすんだよ」
「恵くんいなくなるの?」
「高校は別だろ」
「私しっかりしてるから大丈夫!!
心配性だなぁ、恵くんは」
「…………はぁ」
正直、心配でしかない。
中学では名前にちょっかい出す馬鹿や馬鹿な事しているやつを粗方大人しくさせることはしたが……高校でもっと出てくる事を考えると頭が痛くなる。
登下校の危険度も上がるというのに、この馬鹿は全く自覚していない。
「お前、今まで何回誘拐されかけたか覚えてないのかよ」
「誘拐なんて大袈裟だなぁ」
「馬鹿。本当……馬鹿」
「恵くん、酷い」
ぽやぽやしていて、能天気で、人の良すぎるこの幼馴染の今後が心配でたまらない。
俺はコイツの保護者か。
「んー…学校は違ってもさ
私にもしも、があったときは
恵くんが必ず見付けてくれるでしょ? 」
「無理な時もある」
「恵くんは見付けてくれるよ。
だって、私のヒーローだもの」
危ないときにいつも駆け付けてくれる
格好いい私のヒーロー。
照れもせずに言い放つ彼女に
溜め息が止まらない。
「馬鹿」
「馬鹿じゃないよ」
「まず、声掛けられても無視しろよ」
「困ってる人だよ?」
「………馬鹿」
高校に行けば、もう駆け付けることも出来ないのだから、せめて危機感くらいはもっともってほしい。
彼女の厄介なホイホイ体質に、俺の悩みは尽きない。
あとがき
初、伏黒恵。
名前変換少なかったけど、恵ってあんまり名前呼ばないイメージ。
夢主→変態ホイホイ
恵のおかげで今のところガチの誘拐はない。
危機感がどこかに忘れ去られてしまった人。
のちに、呪術師ホイホイにレベルアップしたら面白いな
伏黒恵→SECOM
夢主の危機感察知能力に優れちゃった人。
見るたび見知らぬおっさんに連れていかれそうになっているから、飛び蹴りと察知能力が高くなってしまった。
過保護だと思ってしまうが、目を離すと見知らぬおっさんに話しかけられてるからこれはヤバイと目を離せなくなった。
のちに、自分の知らないところで高専生に助けられてるのが夢主と知り、頭を抱えちゃう人。
続かない(笑)
小さな頃から隣に住んでいた女子がいた。
「恵くん」
いつも呑気に笑っている能天気な子供。
自分の家とは違い、父親も母親もいて、幸せそうに笑っている女の子。
ほのぼのとして、どこか抜けている彼女が幼馴染だから気になっていたわけじゃない。
「今日はあったかいねぇ、恵くん」
「………」
「あ、今日ねお母さんが恵くんとお姉ちゃん呼んで一緒にご飯食べようって言ってたよ」
「わかった」
子供の二人暮らしを気にかけてくれるとても優しい親子。
温かくて美味しいご飯は素直に嬉しいので、姉と共に世話になることはよくあった。
だから、気になるわけじゃない。
べしりっ、と彼女の頭や肩を叩く。
ソレを払い落としたが、彼女はいきなりどつかれたと目を点にする。
「虫がいた」
「そっかー。虫かぁ」
それで納得してしまう彼女だが、真実は違う。
普通の人の目には見えないソレ。
自分だけに見えるソレ。
彼女は無自覚に身体のいたるところに張り付けているので、見かけたら虫だと言って払い落としていた。
ソレが寄って来るだけなら、特に気にはしなかったのだが……俺が彼女を気にかけ、頭を悩ませるのは、もっと違う理由があった。
厄介なことに彼女は変なのに好かれやすかった。
「お嬢ちゃん」
「なんですか?」
「お嬢ちゃん、お母さんが怪我をしてね…
おじさんが連れてきてと言われたんだ」
「お母さんが!!」
「だからおじさんと……へぶっ!!」
下校途中にやばそうな親父に絡まれている彼女。
明らかな嘘に着いていきそうな彼女の手を繋ごうとする親父に飛び蹴りを入れる。
そして、近所の大人に助けを求めた。
捕まった変態を横目に、彼女を見る。
やっと自分の身の危険を理解し、俺にしがみついてくる。
「恵くん、ありがとう」
へにゃりと眉を下げて笑う彼女に、俺は大きなため息をつくしかなかった。
後から迎えに来た彼女の両親には、とても感謝された。
なんせ、もうこの案件で何度目かわからないくらい俺が対処しているから。
そう。
彼女は変態を寄せ付ける
厄介なホイホイだった。
「お嬢さん、この道が分からないから教えて欲しいんだが」
「えっと……」
「一緒に来てくれないかい?」
「ここならこの道真っ直ぐ行けば着きますよ」
「あ、恵くん」
「私はこの子に聞いて…」
「しつこいなら警察呼びますが?」
携帯片手に睨み付ければ、舌打ちしていなくなった男。
もう何度目かわからない溜め息をつく。
「名前、あんなの相手にすんなって言ってるよな」
「道聞かれただけだよ?」
「危機感持て」
「?」
相変わらずおっとりとしている幼馴染に呆れてしまう。
「お前、俺いなくなったらどうすんだよ」
「恵くんいなくなるの?」
「高校は別だろ」
「私しっかりしてるから大丈夫!!
心配性だなぁ、恵くんは」
「…………はぁ」
正直、心配でしかない。
中学では名前にちょっかい出す馬鹿や馬鹿な事しているやつを粗方大人しくさせることはしたが……高校でもっと出てくる事を考えると頭が痛くなる。
登下校の危険度も上がるというのに、この馬鹿は全く自覚していない。
「お前、今まで何回誘拐されかけたか覚えてないのかよ」
「誘拐なんて大袈裟だなぁ」
「馬鹿。本当……馬鹿」
「恵くん、酷い」
ぽやぽやしていて、能天気で、人の良すぎるこの幼馴染の今後が心配でたまらない。
俺はコイツの保護者か。
「んー…学校は違ってもさ
私にもしも、があったときは
恵くんが必ず見付けてくれるでしょ? 」
「無理な時もある」
「恵くんは見付けてくれるよ。
だって、私のヒーローだもの」
危ないときにいつも駆け付けてくれる
格好いい私のヒーロー。
照れもせずに言い放つ彼女に
溜め息が止まらない。
「馬鹿」
「馬鹿じゃないよ」
「まず、声掛けられても無視しろよ」
「困ってる人だよ?」
「………馬鹿」
高校に行けば、もう駆け付けることも出来ないのだから、せめて危機感くらいはもっともってほしい。
彼女の厄介なホイホイ体質に、俺の悩みは尽きない。
あとがき
初、伏黒恵。
名前変換少なかったけど、恵ってあんまり名前呼ばないイメージ。
夢主→変態ホイホイ
恵のおかげで今のところガチの誘拐はない。
危機感がどこかに忘れ去られてしまった人。
のちに、呪術師ホイホイにレベルアップしたら面白いな
伏黒恵→SECOM
夢主の危機感察知能力に優れちゃった人。
見るたび見知らぬおっさんに連れていかれそうになっているから、飛び蹴りと察知能力が高くなってしまった。
過保護だと思ってしまうが、目を離すと見知らぬおっさんに話しかけられてるからこれはヤバイと目を離せなくなった。
のちに、自分の知らないところで高専生に助けられてるのが夢主と知り、頭を抱えちゃう人。
続かない(笑)