最期まであなたと 2
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誘拐、拉致、監禁。
あの一件以来、外に出ることを快く思わなくなってしまった傑くん。
必要な時は誰かに頼むか、傑くんと。
傑くんと出歩けるのは嬉しいが、申し訳なく思ってしまう。
「名前」
「どうしたの?」
「………辛いかい?」
私を膝に抱き抱えながら聞いた言葉。
なんの事だろうと頭を傾げる。
「これじゃ軟禁だね」
「そうだね」
「嫌じゃないのかい?」
「お買い物とか迷惑かけちゃってるなぁと思うけど、特に不自由ではないよ」
「そうかい?」
「心配かけちゃったのは事実だからさ。
傑くんと会える時間が増えたのは嬉しいかな」
思った事を言えば、大きな溜め息をつかれた。
そのまま抱き締めてくる。
「名前は私に甘過ぎる。
いつか君を軟禁ではなく監禁するよ?」
「その時は傑くんしか会えない?」
「かもしれないね」
「傑くんが会いに来てくれるなら、それもいいかもしれないね」
私は傑くんを否定しない。
傑くんがする事を受け入れる。
自分でもおかしいと思ってしまうが、傑くんから愛されていると思えるなら、私は頷いてしまうのだろう。
「愛ほど歪んだ呪いは無い」
「?」
「昔、五条くんに言われたよ」
思い出すのは、二人きりで話したあの日。
五条くんから言われた言葉。
「そんな事話した事あったのかい?」
「傑くんが居なかった時に少しだけ」
「へー」
「五条くんに何で傑くんが好きなの?って聞かれて
私は傑くんから離れたら、もう二度と恋をすることも誰かを愛することも出来ないんだろうって話したんだ。
五条くんには引かれたけど」
「悟がねぇ…」
「私は傑くんから離れたり、置いていかれたら呪いになってしまうね」
歪んだ想いは、蓋から零れ出てしまった。
だけど、今はそれが心地好いと思っている私もいる。
「私が傑くんに甘いんじゃないよ。
傑くんが私に甘過ぎる」
この狂ったような、汚く黒い感情。
それを私は傑くんにぶつけているのに、傑くんは許してくれている。
「こんな執着心、知らなければ良かったかな?
けど、知ってしまった。
……私は傑くんから離れられない」
「離れないでくれ」
「私、傑くんが居なきゃ何も出来ない役立たずなのに?」
「名前は自身の評価が低すぎるよ」
「妥当だと思うけどなぁ」
「名前は魅力的だよ。
高専時代から何度周りを牽制したことか」
はぁ……と溜め息をつく傑くん。
私に寄ってきた人は傑くんしか記憶にない。
いや、変なのはいたけれど。
「私、傑くん以外に好意寄せられた事無いよ?」
「あるある。
悟だって名前を気にかけていたし
七海だって名前を見ていた。
街を歩けば声を掛けてくる奴もいたし
ここに来てからも何度も狙われてたし
今回だってわざわざ名前を拐って……」
「傑くん、気にしすぎだよ。
絶対贔屓目入ってる。
五条くんや七海くんは盛りすぎだよ」
「………無自覚なのも困ったものだね」
眉を下げて、くすりと笑う傑くん。
「名前の側は心地好いんだ」
「そうかなぁ?」
「自分が普通で居られる気がする」
「………普通、ね」
「それが私達にとってどれだけ高望みしても得られないものだから名前に手を伸ばす」
「私、傑くんの役に立ててる?」
「当たり前だよ」
「良かった」
「年々綺麗になっていくから、気が気じゃないよ」
「傑くんモテモテだから。
隣に居てもおかしくないように努力しなきゃ」
「ほどほどにね」
私達は歪んでしまった。
お互い手離せない程の歪んだ愛情は時に人を傷付ける。
それでも、堕ちて共に居ることを選んだのは私達だ。
この愛情が心地好くて
この愛情が愛しくて
この愛情が哀しくて
私達はお互いに鎖を絡み合い、縛り合う。
そうして身動きが取れなくなってしまった後に、残るものは何なのか……見ないふりをしている。
「好きだよ、名前」
「私も傑くんが好き」
「もう少しだけ、この軟禁生活でもいいかい?」
「うん」
「名前に邪な想いを寄せ付けたり
馬鹿な考えを起こさないように徹底するから」
「いい笑顔だね」
「当たり前だろ。
私の名前に手を出そうと思うのがそもそも間違いだよ」
コツン、と合わさった額。
近くにある傑くんの顔に手を添え、顔中にキスをすれば嬉しそうに笑った。
私は傑くんが笑ってくれるなら
監禁でも軟禁でも構わない。
側に居させてくれるなら
手足を縛られても受け入れるのだろう。
逃げる、なんて考えは無い。
「歪んでも愛してるよ」
「呪いになった時は傑くんの手持ちにしてね」
「勿論。ずっと共に居よう」
お互いが、地獄に落ちるその日まで。
あとがき
うわーーー病んだ(笑)
このくらいじゃないと、傑とつりあえないかな……と思っていたら病んだ(笑)
笑い事じゃないけど(笑)(笑)
こっから、0巻の乙骨への女たらしが、純愛だよに繋げ……られるか?
どちらかと言えば、この話の夏油純愛ですけど!!!(笑)(笑)
きっと、若干変わりそう。
だってこれは!!
夏油傑を!!
幸せにする物語ですからね!!!!!!
あの一件以来、外に出ることを快く思わなくなってしまった傑くん。
必要な時は誰かに頼むか、傑くんと。
傑くんと出歩けるのは嬉しいが、申し訳なく思ってしまう。
「名前」
「どうしたの?」
「………辛いかい?」
私を膝に抱き抱えながら聞いた言葉。
なんの事だろうと頭を傾げる。
「これじゃ軟禁だね」
「そうだね」
「嫌じゃないのかい?」
「お買い物とか迷惑かけちゃってるなぁと思うけど、特に不自由ではないよ」
「そうかい?」
「心配かけちゃったのは事実だからさ。
傑くんと会える時間が増えたのは嬉しいかな」
思った事を言えば、大きな溜め息をつかれた。
そのまま抱き締めてくる。
「名前は私に甘過ぎる。
いつか君を軟禁ではなく監禁するよ?」
「その時は傑くんしか会えない?」
「かもしれないね」
「傑くんが会いに来てくれるなら、それもいいかもしれないね」
私は傑くんを否定しない。
傑くんがする事を受け入れる。
自分でもおかしいと思ってしまうが、傑くんから愛されていると思えるなら、私は頷いてしまうのだろう。
「愛ほど歪んだ呪いは無い」
「?」
「昔、五条くんに言われたよ」
思い出すのは、二人きりで話したあの日。
五条くんから言われた言葉。
「そんな事話した事あったのかい?」
「傑くんが居なかった時に少しだけ」
「へー」
「五条くんに何で傑くんが好きなの?って聞かれて
私は傑くんから離れたら、もう二度と恋をすることも誰かを愛することも出来ないんだろうって話したんだ。
五条くんには引かれたけど」
「悟がねぇ…」
「私は傑くんから離れたり、置いていかれたら呪いになってしまうね」
歪んだ想いは、蓋から零れ出てしまった。
だけど、今はそれが心地好いと思っている私もいる。
「私が傑くんに甘いんじゃないよ。
傑くんが私に甘過ぎる」
この狂ったような、汚く黒い感情。
それを私は傑くんにぶつけているのに、傑くんは許してくれている。
「こんな執着心、知らなければ良かったかな?
けど、知ってしまった。
……私は傑くんから離れられない」
「離れないでくれ」
「私、傑くんが居なきゃ何も出来ない役立たずなのに?」
「名前は自身の評価が低すぎるよ」
「妥当だと思うけどなぁ」
「名前は魅力的だよ。
高専時代から何度周りを牽制したことか」
はぁ……と溜め息をつく傑くん。
私に寄ってきた人は傑くんしか記憶にない。
いや、変なのはいたけれど。
「私、傑くん以外に好意寄せられた事無いよ?」
「あるある。
悟だって名前を気にかけていたし
七海だって名前を見ていた。
街を歩けば声を掛けてくる奴もいたし
ここに来てからも何度も狙われてたし
今回だってわざわざ名前を拐って……」
「傑くん、気にしすぎだよ。
絶対贔屓目入ってる。
五条くんや七海くんは盛りすぎだよ」
「………無自覚なのも困ったものだね」
眉を下げて、くすりと笑う傑くん。
「名前の側は心地好いんだ」
「そうかなぁ?」
「自分が普通で居られる気がする」
「………普通、ね」
「それが私達にとってどれだけ高望みしても得られないものだから名前に手を伸ばす」
「私、傑くんの役に立ててる?」
「当たり前だよ」
「良かった」
「年々綺麗になっていくから、気が気じゃないよ」
「傑くんモテモテだから。
隣に居てもおかしくないように努力しなきゃ」
「ほどほどにね」
私達は歪んでしまった。
お互い手離せない程の歪んだ愛情は時に人を傷付ける。
それでも、堕ちて共に居ることを選んだのは私達だ。
この愛情が心地好くて
この愛情が愛しくて
この愛情が哀しくて
私達はお互いに鎖を絡み合い、縛り合う。
そうして身動きが取れなくなってしまった後に、残るものは何なのか……見ないふりをしている。
「好きだよ、名前」
「私も傑くんが好き」
「もう少しだけ、この軟禁生活でもいいかい?」
「うん」
「名前に邪な想いを寄せ付けたり
馬鹿な考えを起こさないように徹底するから」
「いい笑顔だね」
「当たり前だろ。
私の名前に手を出そうと思うのがそもそも間違いだよ」
コツン、と合わさった額。
近くにある傑くんの顔に手を添え、顔中にキスをすれば嬉しそうに笑った。
私は傑くんが笑ってくれるなら
監禁でも軟禁でも構わない。
側に居させてくれるなら
手足を縛られても受け入れるのだろう。
逃げる、なんて考えは無い。
「歪んでも愛してるよ」
「呪いになった時は傑くんの手持ちにしてね」
「勿論。ずっと共に居よう」
お互いが、地獄に落ちるその日まで。
あとがき
うわーーー病んだ(笑)
このくらいじゃないと、傑とつりあえないかな……と思っていたら病んだ(笑)
笑い事じゃないけど(笑)(笑)
こっから、0巻の乙骨への女たらしが、純愛だよに繋げ……られるか?
どちらかと言えば、この話の夏油純愛ですけど!!!(笑)(笑)
きっと、若干変わりそう。
だってこれは!!
夏油傑を!!
幸せにする物語ですからね!!!!!!