最期まであなたと
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※2年の夏
「ねぇ、何でここにいんの」
私達4人の目の前には青空と海。
そして楽しく騒ぐ人々。
「夏と言えば海だろ」
「どこのチャラ男だよ」
「任務の息抜きだね」
「五条くん楽しそうだね」
「だからって水着の必要ある?」
「夏なら楽しむべきだろ」
一人ウキウキとし、浜辺へ走っていく五条くん。
パラソルの下、傑くんと硝子ちゃんとはしゃぐ五条くんを見守る。
「ガキかよ」
「ガキなんだよ」
「はーやーくーこーいーよー!!!」
真っ黒な水着に、真っ黒なパーカー姿の五条くん。一人はしゃぎながら海と戯れている。
傑くんも黒の水着に上にシャツを着ている。
硝子ちゃんは黒のビキニにパーカーをしっかり閉めていた。
私はキャミソールタイプのようなトップに、胸下にフリルがあしらわれお腹をカバー。下はシフォン素材のスカートを履いている。スカートの中はハイウエストの水着で、極力肌を見せないものにした。
「可愛いね、名前」
「あっ、ありがとう……けど、人様に見せられる身体じゃないから恥ずかしい」
「綺麗だよ」
「硝子ちゃんみたいなナイスバディならビキニ……いや、無理です」
「名前いいもの持ってんのにもったいない」
「見せびらかしたくはないけど、水着いいね」
「お前ら!!パラソルの下に居てどーすんだよ!!」
遊べ!!と、五条くんに腕を捕まれて青空の下へ。
私が連れ出された事により、傑くんも硝子ちゃんもパラソルから出てきた。
「うわー、海久しぶりだ」
「あまり深いところに行くんじゃないよ」
「うんっ!!」
「名前、昆布!!」
「昆布!!」
「………何が楽しいんだ」
「さあ?」
足が浸かる程度のところで騒ぎ、走り回った。
遊ぶ道具は持ってきて無かったので、ほぼ走り回って砂で遊んでただけだ。
「飲み物買ってくるけど何がいい?」
「お茶」
「私も」
「んー…私見に行きたい」
「傑、名前借りてくぞ」
「一人にするなよ」
五条くんと海の家に行ってまずお茶を手に取る。五条くんはビー玉入りのサイダーとアクエリアスを手に取っていた。
「懐かしいね、それ」
「ビー玉取ろうと必死になったやつ」
「なった!!」
「名前は?」
「私もアクエリアスにする」
「何か食い物も買う?」
「傑くんは食べそう」
「あ、焼きもろこしある」
「焼きそばと焼きもろこし?」
「腹へったらまた買いに行けばいーだろ」
五条くんが注文して、全て支払ってくれた。
飲み物の袋を持ち、注文の品を待つ間に大人なお姉さん二人組が五条くんをチラチラと見て、声を掛けてきた。
「お一人ですか?お友達と来てるんですか?」
「連れいるんで」
「妹さん?」
「お兄さんが良ければ私達と遊びませんか?」
「妹さんを家族に届けてからでも」
妹……と、五条くんとの身長差を考えたら納得出来るが、妹……。
五条くんも傑くんも硝子ちゃんも大人の色気があるので、子供扱いされても仕方ないが、何だか悲しくなってしまう。
そんなこと考えていると、五条くんに引き寄せられて目の前には五条くんが羽織っている黒のパーカーと肌色。
「連れがいるっつってんだろ」
丁度、屋台の品物が出来たので五条くんが受け取って、手を繋いで離れる。
お姉さん達の呟く文句が聞こえたが、それどころじゃなかった。
「肉食かよ。面倒臭ぇ」
「綺麗なお姉さん方だったのに、良かったの?」
「何が?早く戻るぞ」
パラソルの下で待つ傑くんと硝子ちゃん。
「食べ物も買ってきたんだ」
「ほら、お茶」
「何も無かったかい?」
「五条くんがナンパされてた」
「名前がいて?」
「妹と間違えられたよ」
「自分達の方が自信あったからわざとだろ」
「そうなの?
五条くん色気あるし、私お子様みたいだから間違えられても……あ、ごめんなさい。
そもそも顔の造りから妹なんて無理あるね」
やっぱり身長差を見てか……なんて考えてたら、五条くんからサイダーをもらった。
「ほら、お兄様からサイダーだ」
「ありがとう。お兄様」
「何の茶番だよ」
「ビー玉入り?懐かしいね」
「うん。これ取ろうと必死になった」
「飲み方間違えると出てこないしね」
「開けるとき怖いんだよね」
「貸してごらん」
「お願いします」
傑くんが簡単に押し込んで開けると、ビー玉が中にカランと音を立てて沈んだ。
「ビー玉取る?」
「ガキか」
「割ったら危なくないかな?」
「割るのかよ。物騒な発想だな。傑の呪霊は?」
「そこまでして取りたいかい?」
くだらないことに4人で笑って、屋台の品を食べた。
ビー玉は五条くんと傑くんが蓋を回すと簡単に取れて、簡単すぎて笑ってしまった。
「そろそろ帰らなきゃいけないね」
「着替えて帰るか」
五条くんと傑くんがパラソルやシートの片付けを始め、硝子ちゃんとゴミを捨てに行く。
「あれ?名前さん?」
「………うわぁ」
「やっぱ名前さんじゃん!!久しぶり!!」
「誰?知り合い?」
「友達?綺麗な人連れてるじゃん。
俺ら今リーダーと一緒に来てるんだ!!
リーダーめちゃくちゃ喜ぶ!!」
「硝子ちゃん、行こう」
まさかこんなところに関わりたくない人々が居ると思わず、硝子ちゃんと戻ろうとしたのだが、運はこちらに向いていないらしい。
「名前……何でこんなところに……」
「あ、リーダー!!」
「お前が俺に便りもなく消え去り、探したんだぞ。
家の人にも教えてもらえず、俺達がどれだけ探したことか……」
「触らないでください。
話しかけないでください。
息しないでください。
目の前から消え去りやがれ」
「名前、俺は今でもお前のことを」
「気持ちが悪いです。消えてください」
「照れるな、わかっている」
私の手を握り締めてくるので、思いっきり振り払う。しかし、再び触ろうとしてくるので、その手を叩き落とすが、懲りない。
「名前、こいつ大丈夫か」
「駄目です。以前話したストーカーだよ」
「まじか」
「ストーカーじゃない。恋人だ」
「リーダー、格好いいっす!!」
「本当君達話通じないから消えてくれないかな……」
「見ない内に随分と綺麗になったな……
俺のために……嬉しいぞ」
「セクハラで訴えますよ」
しつこく触って来ようとするので、いい加減にしろと一般人相手だが本気で沈めようかと思っていたら、誰かに手を引かれた。
「彼女達に何か用かな?」
「ナンパされてんじゃねーよ」
「傑くん……っ」
腕を引いたのは傑くんで、思わず傑くんの腰に抱き付いてしまう。
「俺の彼女だが何だ?離れてくれ」
「は?」
「夏油、怖いぞ」
「傑のあんな声始めて聞いたわ」
「彼女を離せ、変な前髪」
「あいつ死にたいの?」
「名前の昔のストーカーだって」
「本当かい?」
「まさかこんなところに居ると思って無かった」
「そろそろ帰らなきゃいけないし、行こうか」
無視することに決めたらしい傑くん。
傑くんに押されながら、背を向けると昔から空気の読めないストーカーは傑くんに手を伸ばす。
「彼女を置いて……ぐあっ」
「うわ、容赦ねぇ」
「かわいそ」
「ほら、行くよ」
「リーダァァアアアアッ!!!」
何事も無かったかのようにその場を去る傑くん。
しかし、私は見た。
傑くんに触れようとしたストーカーは、手を捕まれて顔をボコボコに殴られ、トドメに砂に叩き付けられたのを。
目に止まらぬ速さに、気絶したストーカー。
「次は無いよ」
「………怒らせちゃいけない奴怒らせたな」
「マジのやつじゃん」
「名前、変なことされてないかい?」
「うん………傑くん、凄いね」
「そうかい?」
笑顔で何事も無かったようにいるが、傑くんの凄さを垣間見た気がした。
こうして私達の海の思い出は幕を閉じた。
あとがき
小話に出てきたストーカーとの再開。
傑くんの拳が火を噴くぜ!!
「ねぇ、何でここにいんの」
私達4人の目の前には青空と海。
そして楽しく騒ぐ人々。
「夏と言えば海だろ」
「どこのチャラ男だよ」
「任務の息抜きだね」
「五条くん楽しそうだね」
「だからって水着の必要ある?」
「夏なら楽しむべきだろ」
一人ウキウキとし、浜辺へ走っていく五条くん。
パラソルの下、傑くんと硝子ちゃんとはしゃぐ五条くんを見守る。
「ガキかよ」
「ガキなんだよ」
「はーやーくーこーいーよー!!!」
真っ黒な水着に、真っ黒なパーカー姿の五条くん。一人はしゃぎながら海と戯れている。
傑くんも黒の水着に上にシャツを着ている。
硝子ちゃんは黒のビキニにパーカーをしっかり閉めていた。
私はキャミソールタイプのようなトップに、胸下にフリルがあしらわれお腹をカバー。下はシフォン素材のスカートを履いている。スカートの中はハイウエストの水着で、極力肌を見せないものにした。
「可愛いね、名前」
「あっ、ありがとう……けど、人様に見せられる身体じゃないから恥ずかしい」
「綺麗だよ」
「硝子ちゃんみたいなナイスバディならビキニ……いや、無理です」
「名前いいもの持ってんのにもったいない」
「見せびらかしたくはないけど、水着いいね」
「お前ら!!パラソルの下に居てどーすんだよ!!」
遊べ!!と、五条くんに腕を捕まれて青空の下へ。
私が連れ出された事により、傑くんも硝子ちゃんもパラソルから出てきた。
「うわー、海久しぶりだ」
「あまり深いところに行くんじゃないよ」
「うんっ!!」
「名前、昆布!!」
「昆布!!」
「………何が楽しいんだ」
「さあ?」
足が浸かる程度のところで騒ぎ、走り回った。
遊ぶ道具は持ってきて無かったので、ほぼ走り回って砂で遊んでただけだ。
「飲み物買ってくるけど何がいい?」
「お茶」
「私も」
「んー…私見に行きたい」
「傑、名前借りてくぞ」
「一人にするなよ」
五条くんと海の家に行ってまずお茶を手に取る。五条くんはビー玉入りのサイダーとアクエリアスを手に取っていた。
「懐かしいね、それ」
「ビー玉取ろうと必死になったやつ」
「なった!!」
「名前は?」
「私もアクエリアスにする」
「何か食い物も買う?」
「傑くんは食べそう」
「あ、焼きもろこしある」
「焼きそばと焼きもろこし?」
「腹へったらまた買いに行けばいーだろ」
五条くんが注文して、全て支払ってくれた。
飲み物の袋を持ち、注文の品を待つ間に大人なお姉さん二人組が五条くんをチラチラと見て、声を掛けてきた。
「お一人ですか?お友達と来てるんですか?」
「連れいるんで」
「妹さん?」
「お兄さんが良ければ私達と遊びませんか?」
「妹さんを家族に届けてからでも」
妹……と、五条くんとの身長差を考えたら納得出来るが、妹……。
五条くんも傑くんも硝子ちゃんも大人の色気があるので、子供扱いされても仕方ないが、何だか悲しくなってしまう。
そんなこと考えていると、五条くんに引き寄せられて目の前には五条くんが羽織っている黒のパーカーと肌色。
「連れがいるっつってんだろ」
丁度、屋台の品物が出来たので五条くんが受け取って、手を繋いで離れる。
お姉さん達の呟く文句が聞こえたが、それどころじゃなかった。
「肉食かよ。面倒臭ぇ」
「綺麗なお姉さん方だったのに、良かったの?」
「何が?早く戻るぞ」
パラソルの下で待つ傑くんと硝子ちゃん。
「食べ物も買ってきたんだ」
「ほら、お茶」
「何も無かったかい?」
「五条くんがナンパされてた」
「名前がいて?」
「妹と間違えられたよ」
「自分達の方が自信あったからわざとだろ」
「そうなの?
五条くん色気あるし、私お子様みたいだから間違えられても……あ、ごめんなさい。
そもそも顔の造りから妹なんて無理あるね」
やっぱり身長差を見てか……なんて考えてたら、五条くんからサイダーをもらった。
「ほら、お兄様からサイダーだ」
「ありがとう。お兄様」
「何の茶番だよ」
「ビー玉入り?懐かしいね」
「うん。これ取ろうと必死になった」
「飲み方間違えると出てこないしね」
「開けるとき怖いんだよね」
「貸してごらん」
「お願いします」
傑くんが簡単に押し込んで開けると、ビー玉が中にカランと音を立てて沈んだ。
「ビー玉取る?」
「ガキか」
「割ったら危なくないかな?」
「割るのかよ。物騒な発想だな。傑の呪霊は?」
「そこまでして取りたいかい?」
くだらないことに4人で笑って、屋台の品を食べた。
ビー玉は五条くんと傑くんが蓋を回すと簡単に取れて、簡単すぎて笑ってしまった。
「そろそろ帰らなきゃいけないね」
「着替えて帰るか」
五条くんと傑くんがパラソルやシートの片付けを始め、硝子ちゃんとゴミを捨てに行く。
「あれ?名前さん?」
「………うわぁ」
「やっぱ名前さんじゃん!!久しぶり!!」
「誰?知り合い?」
「友達?綺麗な人連れてるじゃん。
俺ら今リーダーと一緒に来てるんだ!!
リーダーめちゃくちゃ喜ぶ!!」
「硝子ちゃん、行こう」
まさかこんなところに関わりたくない人々が居ると思わず、硝子ちゃんと戻ろうとしたのだが、運はこちらに向いていないらしい。
「名前……何でこんなところに……」
「あ、リーダー!!」
「お前が俺に便りもなく消え去り、探したんだぞ。
家の人にも教えてもらえず、俺達がどれだけ探したことか……」
「触らないでください。
話しかけないでください。
息しないでください。
目の前から消え去りやがれ」
「名前、俺は今でもお前のことを」
「気持ちが悪いです。消えてください」
「照れるな、わかっている」
私の手を握り締めてくるので、思いっきり振り払う。しかし、再び触ろうとしてくるので、その手を叩き落とすが、懲りない。
「名前、こいつ大丈夫か」
「駄目です。以前話したストーカーだよ」
「まじか」
「ストーカーじゃない。恋人だ」
「リーダー、格好いいっす!!」
「本当君達話通じないから消えてくれないかな……」
「見ない内に随分と綺麗になったな……
俺のために……嬉しいぞ」
「セクハラで訴えますよ」
しつこく触って来ようとするので、いい加減にしろと一般人相手だが本気で沈めようかと思っていたら、誰かに手を引かれた。
「彼女達に何か用かな?」
「ナンパされてんじゃねーよ」
「傑くん……っ」
腕を引いたのは傑くんで、思わず傑くんの腰に抱き付いてしまう。
「俺の彼女だが何だ?離れてくれ」
「は?」
「夏油、怖いぞ」
「傑のあんな声始めて聞いたわ」
「彼女を離せ、変な前髪」
「あいつ死にたいの?」
「名前の昔のストーカーだって」
「本当かい?」
「まさかこんなところに居ると思って無かった」
「そろそろ帰らなきゃいけないし、行こうか」
無視することに決めたらしい傑くん。
傑くんに押されながら、背を向けると昔から空気の読めないストーカーは傑くんに手を伸ばす。
「彼女を置いて……ぐあっ」
「うわ、容赦ねぇ」
「かわいそ」
「ほら、行くよ」
「リーダァァアアアアッ!!!」
何事も無かったかのようにその場を去る傑くん。
しかし、私は見た。
傑くんに触れようとしたストーカーは、手を捕まれて顔をボコボコに殴られ、トドメに砂に叩き付けられたのを。
目に止まらぬ速さに、気絶したストーカー。
「次は無いよ」
「………怒らせちゃいけない奴怒らせたな」
「マジのやつじゃん」
「名前、変なことされてないかい?」
「うん………傑くん、凄いね」
「そうかい?」
笑顔で何事も無かったようにいるが、傑くんの凄さを垣間見た気がした。
こうして私達の海の思い出は幕を閉じた。
あとがき
小話に出てきたストーカーとの再開。
傑くんの拳が火を噴くぜ!!