先輩シリーズ (五条)
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ストレスが溜まっていくと
どうやら私は癒しが必要になってくるらしく
大和の式神ともうひとつの癒しで
日々のストレスを乗り切っている。
今日は、この間夜蛾先生と約束した
あの子に会える日だ。
「パンダ」
「名前また来たのかよ」
呆れたように言うパンダはパンダだ。
夜蛾先生が作った呪骸の最高傑作らしく
自我を持っている呪骸なのだ。
「ほら、おいで」
手を広げて待っていれば
パンダは仕方ねぇな……と、のそのそと
二足歩行で歩いてくる。
そのままぽすり、と腕の中におさまるパンダ。
ぎゅーっと抱き締め
パンダに顔を埋める。
「あーーーー………」
「任務でも続いたか?」
「それもある…」
そう、相変わらず任務はある。
連続で入ることもあるし
単発なこともあるのだが……
最近は帰って来ても、ゆっくりできないのだ。
「後輩がさ」
「おう」
「しつこいんだよ……」
「何したんだ?」
「……初対面でボコボコにした」
それ以来、見かけたら再戦を申し込まれ
これまたボコボコにして勝っているため
休む暇なくリベンジマッチなのだ。
「あいつら変態なのかな……」
「負けっぱなしは、男として嫌なんだろ」
「初対面で、金蹴りしたのが悪かったのかな…」
「ひでぇな」
まぁ、名前だからな。
仕方ないか…と、さほど興味のないパンダ。
パンダの頭に顎をのせて
ため息をひとつ。
「どんなやつなんだ?」
「後輩三人、天才なんだよ」
才能も、身体能力も、頭の出来も
多分、この学校以来の秀才揃いじゃないかな?と溢せば、パンダはへー、と反応を返す。
「1人いる女子は体術はそこまでじゃないけど
まぁ、大和よりは強いかな?」
「あいつ雑魚いもんな」
「ね?式神使うなら本人も鍛えればいーのに」
「アホだもんな」
「アホなんだよ」
うんうん、と2人で頷き合う。
パンダは大和に会ったことないが
私の話から雑魚くてアホ認定なのだった。
「他は?男か?」
「白髪の長身と、前髪変な長身」
「名前ちっさいもんな」
「平均だよ」
ギリ160あるなら、まだそれなりに
大きいと思っているのだが
大和も175cmほどあるので
回りの男共がでかいから
小さく見えるだけだと言いたい。
「前髪の子はさ、まだ理解力あるんだよ」
負けず嫌いだけど。
「白髪の子がね……ちょいと手がかかる」
どちらも強いのだ。
まだ少し手を抜いても勝てているが
このまま成長すれば
私はすぐに負けるだろう。
「リベンジマッチはいいんだけど
せめて2回くらいだな……
もう一回もう一回って言われるから
最後にちょっと強めの入れちゃうもん」
「仕留めて逃げてるのか」
「金蹴りはしてないぞ」
「金蹴りじゃなくても
名前は急所狙いだろ」
「そう教わって成長しちゃったからねー」
暗殺者だからな、と笑うパンダ。
あながち間違えていないので
仕方ない。
対人戦をするときのために
この世界で生きるため
生き残るためにしごかれたのだ。
そのおかげで、今自由に東京の方の高専に
通うことが出来ているのだし。
「大和や後輩の女子は
指導としてやるのはいいけどさー」
あいつらガチだぜ?
真面目と書いて、マジなやつだぜ?
ないわーと、ため息。
「任務帰りにリベンジは辛いって」
「頑張れ」
「逃げるのに疲れたよ、パト◯ッシュ……」
「パト◯ッシュは犬だろ」
俺、パンダだぞ。と
わざわざ返してくれるパンダは
優しい気がする。
再び顔を埋め
「もういっそ、パンダのとこに住むか……」
「やだよ。俺は名前の抱き枕じゃねーぞ」
「君は誰に似たんだ?」
「名前だろ?」
俺育てたの、お前だからな。
パンダに言われて、ある程度世話はしたが
そこまでじゃないはずだ……と思うが
思い当たることはまぁまぁある。
「パンダやーい。
あいうえおは覚えたか?」
「今はカタカナ覚えてるぞ」
絵本も1人で読めるんだからな、と
子供扱いするなと言いたそうなパンダ。
よしよし、と撫でてやれば
べしっと柔らかい手で叩かれる。
「反抗期か……」
「人間と一緒にすんなよ」
「パンダはパンダだもんね」
「本当、人間って変だな」
「パンダも大概変だよ」
「ちょっと訂正するな
育て親の人間が変だったわ」
「否定は出来ないや」
パンダとケラケラ笑う。
「パンダ、稽古つけるかい?」
「名前だって疲れてるだろ?」
「指導くらいなら平気だよ」
それからパンダと手合わせの稽古をしていたら
ふとパンダが何か思いついたらしい。
「……なぁ、名前」
「何?」
「後輩のやつら、稽古じゃねーから
楽しくないんだよな?」
「まぁね」
疲れてるとこに、何でまたガチのリアルファイトしなくちゃいけないのか?
手合わせじゃなく、戦闘レベルだぞ。
「なら、罰ゲームとかつけたらどうだ?」
「罰ゲーム?」
「勝ったら負けたヤツに何かする」
「何か……ねぇ?」
例えば?と聞けば
ビンタ、しっぺ、尻キック……
パンダもわりと容赦ないな、と苦笑してしまう。
しかし、罰ゲームか……と思案するが
たいしたものは思い浮かばない。
「罰ゲームってくらいだから
相手の嫌がることだよね?」
「名前が勝つことは前提だからな。
後輩が嫌がりそうなことは?」
「………ほっぺちゅーとか?」
「むしろご褒美じゃね?それ」
俺、名前はわりと美人だと思ってるから
美人にチューされたら喜ぶだろ、と
お前バカなの?といってくる。
自分が美人だとは思っていないが
好きでもないのに
チューされたら嫌がりそうだけどな……と
思ったがダメなのか。
「じゃあ、後輩にしたいことは?」
「罰じゃなくて?」
「罰として、名前がやりたいことを
やらせてもらえば罰になるだろ?」
「なるほど」
名前ってたまにバカだよなーと
パンダに呆れられた。
一応、育ての親だからな?私。
「はい、私の勝ちー」
「…………先輩、術式ありでいいですか?」
「そしたら私、夏油君の祓っちゃうよ」
チッ、と容赦なく舌打ちする後輩が
もはや清々しい。
次俺ねーと、五条が手を上げているが
ふと、パンダの言葉を思い出す。
「夏油君」
「………何ですか」
座り込んでいる夏油君のオデコに
チューしてみたら
夏油君は目を見開いて固まった。
なかなか面白い呆けた顔に
よしよし、と少し楽しくなる。
ふと、周りを見れば
五条君も固まっていた。
「………先輩」
「なんだ?夏油君」
「え?は?何してんの?」
「君らがリベンジばかりで
私が楽しくないから
楽しくなるように、罰ゲーム?」
頭を傾げれば、夏油くんは額に手をやり
頭を抱えて大きなため息をひとつ。
……そんなに嫌だったのか、と
なぜかこちらがダメージを負う。
「嫌がることを考えたが
そんなに嫌がられると
こちらがダメージ負うんだけども」
「バカなの?こいつバカだわ」
「酷くない?」
「先輩、その罰ゲーム今すぐやめてください」
「夏油君のこの落ち込み方みてると
私のが落ち込むわ」
「名前先輩、違いますよー」
硝子が近寄ってきて
夏油君を見てにやにやと笑っている。
「夏油は照れてるだけなので、
負けたのにご褒美になってるだけですよ」
「えー?そう?」
「ビンタとか、しっぺとか、タイキックでいいかと」
「わりと酷いな、硝子も」
チューはダメなのか……と
じゃあ何にしようかなーと、五条君をじっと見る。
五条君にしたいこと……
五条君にしたいこと……と考えて
はっと思う。
「よし、やろっか五条君」
「……何企んでんだよ」
「絶対勝つから、何しよーかなーと思って
決めたからさ」
「調子にノンなよ」
ピキリ、と青筋の浮かぶ五条君。
少しだけ楽しくなった組み手に
にっこりと笑う。
「さぁ、おいで」
「泣かす」
結果、負けた五条君を
にこにこしながら地に伏せているところを
撫で撫でと撫で回す。
私の気の済むまで撫でまわせる権利を獲得し
ゆっくりと堪能する。
「こないだ触ってて
ふわふわのヒヨコみたいだなーと
思ったんだよねー」
「…………あっそ」
「五条君手入れしてんの?」
「普通のことしかしてねーよ」
「よしよし
あ、夏油君。次は髪やらせてね」
「嫌です」
「負けたらツインテールね」
「絶対負けません」
その後、ツインテールとなった夏油君。
硝子は大笑いしながら写真を撮っていた。
一緒に笑っていた五条君だったが
彼もこのあと、ツインテールとなり
2人並んだ写真を撮らせてもらった。
あとがき
パンダ何歳?(笑)
学生時代にパンダ作った夜蛾が
抱っこしてるとこにたまたま出会い
疲れきっていた夢主に、
暇なら面倒見てくれ……と、
やってたらいいな。
パンダはパンダだもんな
どうやら私は癒しが必要になってくるらしく
大和の式神ともうひとつの癒しで
日々のストレスを乗り切っている。
今日は、この間夜蛾先生と約束した
あの子に会える日だ。
「パンダ」
「名前また来たのかよ」
呆れたように言うパンダはパンダだ。
夜蛾先生が作った呪骸の最高傑作らしく
自我を持っている呪骸なのだ。
「ほら、おいで」
手を広げて待っていれば
パンダは仕方ねぇな……と、のそのそと
二足歩行で歩いてくる。
そのままぽすり、と腕の中におさまるパンダ。
ぎゅーっと抱き締め
パンダに顔を埋める。
「あーーーー………」
「任務でも続いたか?」
「それもある…」
そう、相変わらず任務はある。
連続で入ることもあるし
単発なこともあるのだが……
最近は帰って来ても、ゆっくりできないのだ。
「後輩がさ」
「おう」
「しつこいんだよ……」
「何したんだ?」
「……初対面でボコボコにした」
それ以来、見かけたら再戦を申し込まれ
これまたボコボコにして勝っているため
休む暇なくリベンジマッチなのだ。
「あいつら変態なのかな……」
「負けっぱなしは、男として嫌なんだろ」
「初対面で、金蹴りしたのが悪かったのかな…」
「ひでぇな」
まぁ、名前だからな。
仕方ないか…と、さほど興味のないパンダ。
パンダの頭に顎をのせて
ため息をひとつ。
「どんなやつなんだ?」
「後輩三人、天才なんだよ」
才能も、身体能力も、頭の出来も
多分、この学校以来の秀才揃いじゃないかな?と溢せば、パンダはへー、と反応を返す。
「1人いる女子は体術はそこまでじゃないけど
まぁ、大和よりは強いかな?」
「あいつ雑魚いもんな」
「ね?式神使うなら本人も鍛えればいーのに」
「アホだもんな」
「アホなんだよ」
うんうん、と2人で頷き合う。
パンダは大和に会ったことないが
私の話から雑魚くてアホ認定なのだった。
「他は?男か?」
「白髪の長身と、前髪変な長身」
「名前ちっさいもんな」
「平均だよ」
ギリ160あるなら、まだそれなりに
大きいと思っているのだが
大和も175cmほどあるので
回りの男共がでかいから
小さく見えるだけだと言いたい。
「前髪の子はさ、まだ理解力あるんだよ」
負けず嫌いだけど。
「白髪の子がね……ちょいと手がかかる」
どちらも強いのだ。
まだ少し手を抜いても勝てているが
このまま成長すれば
私はすぐに負けるだろう。
「リベンジマッチはいいんだけど
せめて2回くらいだな……
もう一回もう一回って言われるから
最後にちょっと強めの入れちゃうもん」
「仕留めて逃げてるのか」
「金蹴りはしてないぞ」
「金蹴りじゃなくても
名前は急所狙いだろ」
「そう教わって成長しちゃったからねー」
暗殺者だからな、と笑うパンダ。
あながち間違えていないので
仕方ない。
対人戦をするときのために
この世界で生きるため
生き残るためにしごかれたのだ。
そのおかげで、今自由に東京の方の高専に
通うことが出来ているのだし。
「大和や後輩の女子は
指導としてやるのはいいけどさー」
あいつらガチだぜ?
真面目と書いて、マジなやつだぜ?
ないわーと、ため息。
「任務帰りにリベンジは辛いって」
「頑張れ」
「逃げるのに疲れたよ、パト◯ッシュ……」
「パト◯ッシュは犬だろ」
俺、パンダだぞ。と
わざわざ返してくれるパンダは
優しい気がする。
再び顔を埋め
「もういっそ、パンダのとこに住むか……」
「やだよ。俺は名前の抱き枕じゃねーぞ」
「君は誰に似たんだ?」
「名前だろ?」
俺育てたの、お前だからな。
パンダに言われて、ある程度世話はしたが
そこまでじゃないはずだ……と思うが
思い当たることはまぁまぁある。
「パンダやーい。
あいうえおは覚えたか?」
「今はカタカナ覚えてるぞ」
絵本も1人で読めるんだからな、と
子供扱いするなと言いたそうなパンダ。
よしよし、と撫でてやれば
べしっと柔らかい手で叩かれる。
「反抗期か……」
「人間と一緒にすんなよ」
「パンダはパンダだもんね」
「本当、人間って変だな」
「パンダも大概変だよ」
「ちょっと訂正するな
育て親の人間が変だったわ」
「否定は出来ないや」
パンダとケラケラ笑う。
「パンダ、稽古つけるかい?」
「名前だって疲れてるだろ?」
「指導くらいなら平気だよ」
それからパンダと手合わせの稽古をしていたら
ふとパンダが何か思いついたらしい。
「……なぁ、名前」
「何?」
「後輩のやつら、稽古じゃねーから
楽しくないんだよな?」
「まぁね」
疲れてるとこに、何でまたガチのリアルファイトしなくちゃいけないのか?
手合わせじゃなく、戦闘レベルだぞ。
「なら、罰ゲームとかつけたらどうだ?」
「罰ゲーム?」
「勝ったら負けたヤツに何かする」
「何か……ねぇ?」
例えば?と聞けば
ビンタ、しっぺ、尻キック……
パンダもわりと容赦ないな、と苦笑してしまう。
しかし、罰ゲームか……と思案するが
たいしたものは思い浮かばない。
「罰ゲームってくらいだから
相手の嫌がることだよね?」
「名前が勝つことは前提だからな。
後輩が嫌がりそうなことは?」
「………ほっぺちゅーとか?」
「むしろご褒美じゃね?それ」
俺、名前はわりと美人だと思ってるから
美人にチューされたら喜ぶだろ、と
お前バカなの?といってくる。
自分が美人だとは思っていないが
好きでもないのに
チューされたら嫌がりそうだけどな……と
思ったがダメなのか。
「じゃあ、後輩にしたいことは?」
「罰じゃなくて?」
「罰として、名前がやりたいことを
やらせてもらえば罰になるだろ?」
「なるほど」
名前ってたまにバカだよなーと
パンダに呆れられた。
一応、育ての親だからな?私。
「はい、私の勝ちー」
「…………先輩、術式ありでいいですか?」
「そしたら私、夏油君の祓っちゃうよ」
チッ、と容赦なく舌打ちする後輩が
もはや清々しい。
次俺ねーと、五条が手を上げているが
ふと、パンダの言葉を思い出す。
「夏油君」
「………何ですか」
座り込んでいる夏油君のオデコに
チューしてみたら
夏油君は目を見開いて固まった。
なかなか面白い呆けた顔に
よしよし、と少し楽しくなる。
ふと、周りを見れば
五条君も固まっていた。
「………先輩」
「なんだ?夏油君」
「え?は?何してんの?」
「君らがリベンジばかりで
私が楽しくないから
楽しくなるように、罰ゲーム?」
頭を傾げれば、夏油くんは額に手をやり
頭を抱えて大きなため息をひとつ。
……そんなに嫌だったのか、と
なぜかこちらがダメージを負う。
「嫌がることを考えたが
そんなに嫌がられると
こちらがダメージ負うんだけども」
「バカなの?こいつバカだわ」
「酷くない?」
「先輩、その罰ゲーム今すぐやめてください」
「夏油君のこの落ち込み方みてると
私のが落ち込むわ」
「名前先輩、違いますよー」
硝子が近寄ってきて
夏油君を見てにやにやと笑っている。
「夏油は照れてるだけなので、
負けたのにご褒美になってるだけですよ」
「えー?そう?」
「ビンタとか、しっぺとか、タイキックでいいかと」
「わりと酷いな、硝子も」
チューはダメなのか……と
じゃあ何にしようかなーと、五条君をじっと見る。
五条君にしたいこと……
五条君にしたいこと……と考えて
はっと思う。
「よし、やろっか五条君」
「……何企んでんだよ」
「絶対勝つから、何しよーかなーと思って
決めたからさ」
「調子にノンなよ」
ピキリ、と青筋の浮かぶ五条君。
少しだけ楽しくなった組み手に
にっこりと笑う。
「さぁ、おいで」
「泣かす」
結果、負けた五条君を
にこにこしながら地に伏せているところを
撫で撫でと撫で回す。
私の気の済むまで撫でまわせる権利を獲得し
ゆっくりと堪能する。
「こないだ触ってて
ふわふわのヒヨコみたいだなーと
思ったんだよねー」
「…………あっそ」
「五条君手入れしてんの?」
「普通のことしかしてねーよ」
「よしよし
あ、夏油君。次は髪やらせてね」
「嫌です」
「負けたらツインテールね」
「絶対負けません」
その後、ツインテールとなった夏油君。
硝子は大笑いしながら写真を撮っていた。
一緒に笑っていた五条君だったが
彼もこのあと、ツインテールとなり
2人並んだ写真を撮らせてもらった。
あとがき
パンダ何歳?(笑)
学生時代にパンダ作った夜蛾が
抱っこしてるとこにたまたま出会い
疲れきっていた夢主に、
暇なら面倒見てくれ……と、
やってたらいいな。
パンダはパンダだもんな