夏油
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年に数回、必ず重たい日があった。
普段は普通なのに、薬を飲んでも
ずっと布団にいたい日。
「名前?大丈夫かい?」
ノックと共に聞こえた声は
私の恋人の声。
「すぐる……」
「随分弱っているね」
くすり、と笑う傑は何かを買ってきたのか
コンビニの袋を机に置いた。
私のベッドに腰を降ろせば
僅かにベッドが重さで沈む。
腰に手を当てられると
そこがじんわりと暖かい。
「ほっかいろ買ってきたけどいるかい?」
「いらない。傑の手がいい」
「私は湯たんぽがわりかい?」
「うん」
くすくすと笑う傑。
「大変だね、女の子は」
「男も出血すればいいのに」
「それは病気だね」
「やだやだ。毎月毎月だらだらと…」
「ピルとか飲んだらいいんじゃないか?
軽くなるって聞いたことあるよ」
「誰にだよ」
「ははは」
笑って誤魔化そうとしているが
こいつ、見た目優男で人の良さそうな顔をした
クズだった……と思い出すと
普段はしないのにホルモンのバランスのせいなのか、些細なことでイラつく。
傑の昔の女や、遊んだ女の話をされて
面白くはない。
例えそれが私の体を心配しての提案だとしても
傑の手を叩いて
出来る限り離れて傑に背中を向ける。
「怒ったのかい?」
「傑は千人切りの男だから
知識が豊富でいいデスネ!!」
「千人まではしてないよ」
「マジスレすんな」
面倒な自分にも苛立ってきて
傑と話していると酷いことを言いそうだと
眠ることを選ぶ。
すると、ゴソゴソと音が聞こえたと思ったら
布団が捲られて布団の熱が逃げる。
何だと振り向けば
制服の上を脱いだ傑がベッドに横になる姿。
「………なにしてんの」
「一緒に横になろうと思って」
「このタイミングで?」
「面倒な八つ当たりされても
今は名前が一番可愛いよ」
「………流されないぞ」
「ほら、辛いんだろ?
温めてあげるから横になりな」
そのまま後ろ向きで抱かれれば
背中は傑の体温でポカポカとしていて
お腹には傑の手が当てられ
前も後ろもポカポカと暖かい。
「傑………ごめん」
「気にしてないよ」
「このクズって思った」
「………気にしてないよ」
今ちょっとイラっときたのだろう。
少しお腹に回った腕に力が入った。
「傑……」
「なんだい?」
「眠い」
「いいよ、一緒に寝よう」
「うん」
傑の体温が気持ちよくて
お腹の痛みも和らいだ気がして
眠りに落ちる微睡みの中
傑が首もとに唇を寄せていた気がしたが
私は意識をそのまま手放した。
寝入った恋人は無防備に寝息を立てている。
首もとに咲いた赤い花は
制服で隠れてしまうだろうが
この恋人はいつ気付くだろうか?
「大変だね、女は」
人によって軽かったり、重たかったり
妊娠すれば止まるけど
そんなことを提案する気はないし
提案しても名前なら
冷めた目を向けられるだろう。
「名前」
寝入ってしまった恋人のつむじに
軽く唇を寄せる。
「好きだ」
普段は言えない言葉を、君に。
しっかりと抱き締めて
自身も目を閉じる。
枕から、布団から、彼女から香る
彼女の匂いに包まれながら。
あとがき
よくある女の子ネタ。
傑は色んな知識あるよ。
五条さんは普通に「生理止めてやろうか?」
って笑顔で言っちゃうタイプ。
けど傑はリスクを考えて
学生だからね、と色んな物買ってきそう。
食欲無いだろうから10秒チャージとか
バファリンとか生姜湯とか(笑)
普段は普通なのに、薬を飲んでも
ずっと布団にいたい日。
「名前?大丈夫かい?」
ノックと共に聞こえた声は
私の恋人の声。
「すぐる……」
「随分弱っているね」
くすり、と笑う傑は何かを買ってきたのか
コンビニの袋を机に置いた。
私のベッドに腰を降ろせば
僅かにベッドが重さで沈む。
腰に手を当てられると
そこがじんわりと暖かい。
「ほっかいろ買ってきたけどいるかい?」
「いらない。傑の手がいい」
「私は湯たんぽがわりかい?」
「うん」
くすくすと笑う傑。
「大変だね、女の子は」
「男も出血すればいいのに」
「それは病気だね」
「やだやだ。毎月毎月だらだらと…」
「ピルとか飲んだらいいんじゃないか?
軽くなるって聞いたことあるよ」
「誰にだよ」
「ははは」
笑って誤魔化そうとしているが
こいつ、見た目優男で人の良さそうな顔をした
クズだった……と思い出すと
普段はしないのにホルモンのバランスのせいなのか、些細なことでイラつく。
傑の昔の女や、遊んだ女の話をされて
面白くはない。
例えそれが私の体を心配しての提案だとしても
傑の手を叩いて
出来る限り離れて傑に背中を向ける。
「怒ったのかい?」
「傑は千人切りの男だから
知識が豊富でいいデスネ!!」
「千人まではしてないよ」
「マジスレすんな」
面倒な自分にも苛立ってきて
傑と話していると酷いことを言いそうだと
眠ることを選ぶ。
すると、ゴソゴソと音が聞こえたと思ったら
布団が捲られて布団の熱が逃げる。
何だと振り向けば
制服の上を脱いだ傑がベッドに横になる姿。
「………なにしてんの」
「一緒に横になろうと思って」
「このタイミングで?」
「面倒な八つ当たりされても
今は名前が一番可愛いよ」
「………流されないぞ」
「ほら、辛いんだろ?
温めてあげるから横になりな」
そのまま後ろ向きで抱かれれば
背中は傑の体温でポカポカとしていて
お腹には傑の手が当てられ
前も後ろもポカポカと暖かい。
「傑………ごめん」
「気にしてないよ」
「このクズって思った」
「………気にしてないよ」
今ちょっとイラっときたのだろう。
少しお腹に回った腕に力が入った。
「傑……」
「なんだい?」
「眠い」
「いいよ、一緒に寝よう」
「うん」
傑の体温が気持ちよくて
お腹の痛みも和らいだ気がして
眠りに落ちる微睡みの中
傑が首もとに唇を寄せていた気がしたが
私は意識をそのまま手放した。
寝入った恋人は無防備に寝息を立てている。
首もとに咲いた赤い花は
制服で隠れてしまうだろうが
この恋人はいつ気付くだろうか?
「大変だね、女は」
人によって軽かったり、重たかったり
妊娠すれば止まるけど
そんなことを提案する気はないし
提案しても名前なら
冷めた目を向けられるだろう。
「名前」
寝入ってしまった恋人のつむじに
軽く唇を寄せる。
「好きだ」
普段は言えない言葉を、君に。
しっかりと抱き締めて
自身も目を閉じる。
枕から、布団から、彼女から香る
彼女の匂いに包まれながら。
あとがき
よくある女の子ネタ。
傑は色んな知識あるよ。
五条さんは普通に「生理止めてやろうか?」
って笑顔で言っちゃうタイプ。
けど傑はリスクを考えて
学生だからね、と色んな物買ってきそう。
食欲無いだろうから10秒チャージとか
バファリンとか生姜湯とか(笑)