先輩シリーズ (五条)
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初めて見たとき
子供かよ、と思った。
小さくて純粋な子供のように
キラキラとした瞳。
じっとこちらを見上げる姿は
小学生のようで
そのわりに身体は発達してるな、と
見ていれば
瞳が綺麗だと言われて驚いた。
その後、夜蛾先生に傑と二人相手で
小さな彼女一人で俺らの相手をすると言われ
馬鹿にされすぎていると
少し苛立った。
こんなちんちくりんに誰が負けるか、と
一撃入れられている傑を笑っていれば
此方に来た彼女の攻撃を軽々と受け止める。
なのに
まさか、大事なところを膝蹴りされ
動きを止めた瞬間
頭から地面に落とされるなんて
誰が思うんだよ。
太腿に挟まれ気持ちよさと息苦しさに
ベチベチ太腿を叩くが
やる気のない声でもう一人の
派手な頭と話している。
出会いは最悪の一言。
将来使い物にならなくなったら
本当どうしてくれんだよ、とか
なんでこんなちんちくりんに負けた?とか
色んな理由を付けたが
油断していたせいだと結果付けた。
のに
このちんちくりんな先輩は
傑も俺も何度再戦しても勝てない。
術式無しの体術は
この学校一、強い女だった。
女なのに、なんて言わせないような
素早さと柔軟性。
足りない力は反則技を使ってでも
勝ちに行く……いや
彼女の動きはまるで
暗殺でもするのかというような
殺すための動きだった。
殺すことに躊躇のない
急所ばかり狙う動き。
なのに、彼女はそんなことを
塵も感じさせない笑顔を見せ笑う。
地面に転がりながら
見上げる彼女は綺麗だと思った。
負け続けるたび
彼女を見上げることが増えた。
鋭い眼光で襲ってくる姿は消え
人懐っこい笑顔を向け
此方を覗き込む彼女。
子供扱いするように
頭を撫でられるのが
鬱陶しかったのに
自分から撫でられにいくようになった。
自分の家が嫌いで
一人が嫌いで
置いていかれるのが嫌いで
距離が近いくせに
距離を置こうとする
面倒で馬鹿な先輩。
気にくわない先輩から
馬鹿な先輩へと変わり
俺を庇い怪我をしたあの時から
大馬鹿な気になる人に変わっていった。
五条家でも
六眼持ちの無下限呪術の術式でもなく
俺をただの後輩として
"五条 悟"として見てくれる人。
突き放すことも出来るのに
内側に入れてくれるのに
中途半端に甘やかす彼女。
寂しいくせに強がって
昔の初恋なのか
置いていかれることを恐れ
肝心なとこは踏み込ませない。
中途半端で脆い彼女。
その弱さを俺だけに見せて欲しくて
甘やかすのを俺だけにしてほしくて
彼女を独り占めしたくて
彼女を自分のものにしたくて
好きだと思ってしまえば
自分でも分かりやすく引っ付いて
彼女の恋路の邪魔をした。
彼女はわりと軽薄な人間だから
例えば男が出来ても
俺や傑や大和より率先することはない。
彼女の中の優先順位が親しい者とそれ以外だから。
だから邪魔をすれば簡単に戻ってくるし
邪魔したことを本気で怒ることはなく
呆れていた。
どこかで、彼女も諦めていて
あの家から本気で逃げようと思っていなかったから。
何かと理由を付けながら
昔の傷を引きずっているまま。
手を繋ぐのも
抱き着くのも
抱き締めるのも
膝枕も
触れることを許してくれるのに
仲間とは違う好意に気付いてるくせに
彼女は笑って目を閉じる。
そして
別の誰かを待っている。
理由を付けては逃げようとし始めた彼女を
逃がす気は無かった。
苦しい言い訳を並べて
必死に自分を守ろうと
本気で逃げようとする彼女に
腹が立った。
俺を選ぶなら全て解決するのに
近付くことを許したくせに
最後の最後に逃げ出そうとする彼女。
彼女の待っていたモノを壊したのは俺。
恨まれる覚悟もあった。
あの時、天内のことも彼女のことも関係無く
ただ、自分の気持ちよさを優先した。
恨まれたかったわけじゃない
憎まれたかったわけじゃない
彼女の大切な全てを奪っても
彼女が笑わなくなったとしても
俺は彼女を手放したくなくて
諦めたくなかっただけ。
もし、彼女が受け入れてくれなかったら
俺は無理矢理でも彼女を丸め込み
自分のモノにしようと思っていた。
なのに
憑き物でも落ちたかのように
俺を選び、手を伸ばした彼女。
好きで
愛しくて
全てが欲しくて
やっと手に入れた。
普段は眠そうな顔をしているのに
目尻を下げて笑う彼女が好きだ。
小さな手のひらで
髪をすいてくれる彼女が好きだ。
小さな身体で凛と立ち
敵を鋭く射抜く瞳の彼女が好きだ。
仲間に甘く
可愛がってくれる彼女が好きだ。
強さがあるのに
本当の弱さを見せない彼女が好きだ。
甘やかすのが好きなくせに
甘えたい彼女が好きだ。
俺を選んでくれて
俺を愛してくれる彼女を愛してる。
誰にも渡したくないくらい
誰にも触らせたくないくらい
この狂おしいほどの愛を
彼女が受け入れてくれているのが
嬉しくて、愛おしい。
だからーーーーごめん。
今この場に君がいないことが
嬉しくもあり、寂しくもある。
封印されることに恐れはない。
僕が育てた生徒達は
僕がいなくても任せられる。
けど、彼女は?
置いていかれたと泣く?
いや、彼女は弱いけど
みんなの前では強くあると
俺だけは知っている。
彼女の泣き場所は俺だけだから。
だから
「待ってるよ、僕のお姫様」
きっと怖い顔をしながら
敵を睨み付け
前線を駆け抜けるであろう彼女。
僕は怒られるかな?
けど
笑って抱き締めた時
彼女は怒るより先に泣いてしまうだろう。
置いていかないよ。
死なないよ。
だから君も生きて足掻いて。
僕に抱き潰されて
僕の重たい愛を
会えなかった分
君に届けるまでは
「頑張ってよ、名前」
君に会うまで
僕も足掻き続けるから。
あとがき
最新ネタをつっこみつつ
五条さん語りの先輩シリーズ。
五条さん封印されても
先輩乗り込みそう。
呪霊なら勝てる。
兄者と傑は微妙(笑)
けどガチギレしたら勝てそう。
早く五条さん帰ってきて……
4月から初代のデジモン始まるよ!!
子供かよ、と思った。
小さくて純粋な子供のように
キラキラとした瞳。
じっとこちらを見上げる姿は
小学生のようで
そのわりに身体は発達してるな、と
見ていれば
瞳が綺麗だと言われて驚いた。
その後、夜蛾先生に傑と二人相手で
小さな彼女一人で俺らの相手をすると言われ
馬鹿にされすぎていると
少し苛立った。
こんなちんちくりんに誰が負けるか、と
一撃入れられている傑を笑っていれば
此方に来た彼女の攻撃を軽々と受け止める。
なのに
まさか、大事なところを膝蹴りされ
動きを止めた瞬間
頭から地面に落とされるなんて
誰が思うんだよ。
太腿に挟まれ気持ちよさと息苦しさに
ベチベチ太腿を叩くが
やる気のない声でもう一人の
派手な頭と話している。
出会いは最悪の一言。
将来使い物にならなくなったら
本当どうしてくれんだよ、とか
なんでこんなちんちくりんに負けた?とか
色んな理由を付けたが
油断していたせいだと結果付けた。
のに
このちんちくりんな先輩は
傑も俺も何度再戦しても勝てない。
術式無しの体術は
この学校一、強い女だった。
女なのに、なんて言わせないような
素早さと柔軟性。
足りない力は反則技を使ってでも
勝ちに行く……いや
彼女の動きはまるで
暗殺でもするのかというような
殺すための動きだった。
殺すことに躊躇のない
急所ばかり狙う動き。
なのに、彼女はそんなことを
塵も感じさせない笑顔を見せ笑う。
地面に転がりながら
見上げる彼女は綺麗だと思った。
負け続けるたび
彼女を見上げることが増えた。
鋭い眼光で襲ってくる姿は消え
人懐っこい笑顔を向け
此方を覗き込む彼女。
子供扱いするように
頭を撫でられるのが
鬱陶しかったのに
自分から撫でられにいくようになった。
自分の家が嫌いで
一人が嫌いで
置いていかれるのが嫌いで
距離が近いくせに
距離を置こうとする
面倒で馬鹿な先輩。
気にくわない先輩から
馬鹿な先輩へと変わり
俺を庇い怪我をしたあの時から
大馬鹿な気になる人に変わっていった。
五条家でも
六眼持ちの無下限呪術の術式でもなく
俺をただの後輩として
"五条 悟"として見てくれる人。
突き放すことも出来るのに
内側に入れてくれるのに
中途半端に甘やかす彼女。
寂しいくせに強がって
昔の初恋なのか
置いていかれることを恐れ
肝心なとこは踏み込ませない。
中途半端で脆い彼女。
その弱さを俺だけに見せて欲しくて
甘やかすのを俺だけにしてほしくて
彼女を独り占めしたくて
彼女を自分のものにしたくて
好きだと思ってしまえば
自分でも分かりやすく引っ付いて
彼女の恋路の邪魔をした。
彼女はわりと軽薄な人間だから
例えば男が出来ても
俺や傑や大和より率先することはない。
彼女の中の優先順位が親しい者とそれ以外だから。
だから邪魔をすれば簡単に戻ってくるし
邪魔したことを本気で怒ることはなく
呆れていた。
どこかで、彼女も諦めていて
あの家から本気で逃げようと思っていなかったから。
何かと理由を付けながら
昔の傷を引きずっているまま。
手を繋ぐのも
抱き着くのも
抱き締めるのも
膝枕も
触れることを許してくれるのに
仲間とは違う好意に気付いてるくせに
彼女は笑って目を閉じる。
そして
別の誰かを待っている。
理由を付けては逃げようとし始めた彼女を
逃がす気は無かった。
苦しい言い訳を並べて
必死に自分を守ろうと
本気で逃げようとする彼女に
腹が立った。
俺を選ぶなら全て解決するのに
近付くことを許したくせに
最後の最後に逃げ出そうとする彼女。
彼女の待っていたモノを壊したのは俺。
恨まれる覚悟もあった。
あの時、天内のことも彼女のことも関係無く
ただ、自分の気持ちよさを優先した。
恨まれたかったわけじゃない
憎まれたかったわけじゃない
彼女の大切な全てを奪っても
彼女が笑わなくなったとしても
俺は彼女を手放したくなくて
諦めたくなかっただけ。
もし、彼女が受け入れてくれなかったら
俺は無理矢理でも彼女を丸め込み
自分のモノにしようと思っていた。
なのに
憑き物でも落ちたかのように
俺を選び、手を伸ばした彼女。
好きで
愛しくて
全てが欲しくて
やっと手に入れた。
普段は眠そうな顔をしているのに
目尻を下げて笑う彼女が好きだ。
小さな手のひらで
髪をすいてくれる彼女が好きだ。
小さな身体で凛と立ち
敵を鋭く射抜く瞳の彼女が好きだ。
仲間に甘く
可愛がってくれる彼女が好きだ。
強さがあるのに
本当の弱さを見せない彼女が好きだ。
甘やかすのが好きなくせに
甘えたい彼女が好きだ。
俺を選んでくれて
俺を愛してくれる彼女を愛してる。
誰にも渡したくないくらい
誰にも触らせたくないくらい
この狂おしいほどの愛を
彼女が受け入れてくれているのが
嬉しくて、愛おしい。
だからーーーーごめん。
今この場に君がいないことが
嬉しくもあり、寂しくもある。
封印されることに恐れはない。
僕が育てた生徒達は
僕がいなくても任せられる。
けど、彼女は?
置いていかれたと泣く?
いや、彼女は弱いけど
みんなの前では強くあると
俺だけは知っている。
彼女の泣き場所は俺だけだから。
だから
「待ってるよ、僕のお姫様」
きっと怖い顔をしながら
敵を睨み付け
前線を駆け抜けるであろう彼女。
僕は怒られるかな?
けど
笑って抱き締めた時
彼女は怒るより先に泣いてしまうだろう。
置いていかないよ。
死なないよ。
だから君も生きて足掻いて。
僕に抱き潰されて
僕の重たい愛を
会えなかった分
君に届けるまでは
「頑張ってよ、名前」
君に会うまで
僕も足掻き続けるから。
あとがき
最新ネタをつっこみつつ
五条さん語りの先輩シリーズ。
五条さん封印されても
先輩乗り込みそう。
呪霊なら勝てる。
兄者と傑は微妙(笑)
けどガチギレしたら勝てそう。
早く五条さん帰ってきて……
4月から初代のデジモン始まるよ!!