学級日誌
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「学級委員長が、私?」
六年ろ組は、実技選抜クラスだ。
忍術学園はよほどのことがない限り、一学年三クラス制で、入学当初から本人の性格や得意分野などでクラス分けされる。おそらく、入学する前のほんの少しの動作などで、生徒の傾向を教師陣が判断するのだろうと、彼女は思っている。
ひとたび入学すれば、クラスは固定される。
つまり、一年生から六年間、クラス替えはない。
おおまかな傾向として、い組は気まじめな生徒が多いし、は組は協調性を武器に、隠密行動や一芸に特化した者が集められている。
そんな風に、だいたいの性格がある。
ろ組は、実技選抜。よって、問題が生じる。
「協調性がない」「不思議系」「突っ込みなし」「ぼけがえし」などなどなど。各々、自分の技に自信があるのは構わないが、大雑把で、個性的。他の組からの「ろ組」の評価はこんな様子だった。
「で、なんで私が学級委員長になってるんだ」
「みんな、雑用委員はやりたがらなくてな!」
「………」
学級日誌の表紙をめくり、最初に書かれたクラスの名簿とそれぞれの委員会名。その中の、「学級委員長」の欄に、自分の名前が入っていたから、遥は頭をかかえる。
「私は、もちろん体育委員長!」
「…………私は、図書で忙しい」
「で、不在をいいことに、私を学級委員長にしたのか」
「六年間、ろ組の委員長は遥だったんだから、いいだろ?」
今更、他の人間が学級委員長を務めるなんて、考えられない。小平太にそう言い切られれば、遥は反論できない。
「それにしても、いままでの学級日誌は一体だれが…」
そう言って、日誌をめくる。と。
やはり、というか、想像通りというか。
「誰も、書いてないじゃないか!!!」
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