帰ってきました、忍術学園
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前略
書院より見える梅の、赤い香りが、強くなってきました。
遥です。
学園長には、ますますご健勝と存じますが、御風邪など召されてはいないでしょうか。
私の借宿は、かつての都は鎌倉。土地のものは雪の下、と申しますが、そこの雪も、すっかりと溶けてきました。
梅の香りに誘われるように、春を告げる鶯の声が少しずつ聞こえてきています。
来月、桜の頃には、学園に戻れると思います。
学園長、どうか無理をなさらず、御自愛くださいませ。
かしこ
遥
かたん、と遥は筆をおいた。
たった半年、風魔を学ぶために足柄に、そしてこの相模に身を置いた。
懐かしい。
彼らは元気だろうか。
きっと、元気だろう。便りは出していないし、来てもいない。
でも。
やっぱり、早く、会いたい。
遥は、遠く、西の空を見上げて桜の季節を待っていた。
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