学園長の我儘その弐
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いいか、と遥は三郎に言い聞かせる。
「学園長の命令を即座に遂行するのが、我々、学級委員長委員会の務めだ!」
遥が、拳を震わせてそう虚空に宣言した。
かっこん、と、詫びしい音を、鹿おどしが鳴らす。
「で、遥先輩、本日の委員会活動内容は?」
背後にも付近にも、下級生の姿がない。ものすごく、嫌な予感がする。
「学園長の思い付きで、牡丹鍋をする事になった…」
牡丹鍋。
つまり、猪の鍋。
まさか。
「狩りに行くって事ですか……?」
重々しく頷いて遥は、逃げ出す三郎の首根をがっちり掴んだ。
そのまま、関節技を決める。
「いだだっ!……冗談でしょう!?」
「あいにく、学園長は本気だ」
「猪なんて、猟師でもなくちゃ狩れませんよ!」
「山中でのサバイバル訓練は忍者の基礎だぞ」
「猪に顔を轢かれて、私が変装も出来ないくらいになったら、どうするんです!」
「学園がいささか平和になって…いいな」
三郎の、酷いっ、と言う声に、かっこん、と再び鹿おどしが鳴った。
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