第一章 誰が為
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「桜さん。本気ですか?」
野薔薇ちゃんから話をきいた伊地知さんが私にそう問いかける。
「はい。本気です。この前の出来事があってからずっと考えていたんです。後悔しないために私にしかできないことをやりたいんです。」
はぁー、と伊地知さんはため息をついて言う。
「…危険な世界です。私たちが呪霊に狙われることもある。あなたを巻き込みたくはありませんでしたが…。」
だめ…なのかな。
「ですが、あなたの気持ち、わかりました。悲しいかな、この世界は人手不足が常。1人でも多くスタッフが欲しいのは事実です。私から学長に話しておきましょう。」
「やったわね、桜さん!」
「うん、ありがとう、野薔薇ちゃん!私、自分の人生を後悔しないように頑張るよ!」
そう来なくっちゃ!と、野薔薇ちゃんは私の肩を軽く叩く。
その後私は伊地知さんの名刺を貰い、連絡が来るまで待つように言われた。
あの化け物、呪霊、と呼ばれるものを無くすために…。
私にしかできないこと。
ようやく私の人生に光が刺したような気がした。
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