第一章 誰が為
お名前変更
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「お手伝い? 呪霊を祓うってこと?それは難しいと思うわ。残念だけど…。あ、でも…!」
「でも?」
「伊地知さん、いるじゃない?伊地知さんは、補助監督、っていう、私達みたいに戦うわけじゃないけど、情報を集めたり、送迎をしてくれたり、呪術師の仕事を管理したり、そういう事務的なことをしてくれてるのよ。そのお仕事なら、できるかも…。」
「それなら…、できるかな?」
「できるかもしれない。お姉さん見えるから、事前調査とかも出来ると思うし。ただ…。」
「ただ?」
「この前伊地知さんが言ったように、お姉さんが関わらないといけないなんてことはない。危険な世界だから。お姉さんが呪霊に殺されてしまう可能性だってあるわ。命懸けの仕事。死ぬ時には後悔が残るかもしれない。」
「後悔…。」
「そうよ。だから、気持ちは嬉しいけど無理はしないで。もっとよく考えて…。」
「考えたの!この前あなた達にあった時から!いや、呪霊に襲われたあの日から、ずっと考えていたのかもしれない…。私のこの見える力でどうにかできないか、って。だって、私今まで通りの生活をしてたら後悔する。救えたかもしれない命があるかもと思いながら生きてけない。私が私でいられなくなる!」
女の子は、ハッ、とした顔になってそしてニコッと笑う。
「…わかったわ。じゃあ、私から伊地知さんに話してあげる!本当に、いいのね?」
「うん!」
「よし!決まりよ!ああ、まだ私の名前紹介してなかったわね。私の名前は釘崎野薔薇。よろしくね。お姉さんは?」
「私は、秋空 桜。よろしくね!」
「苗字じゃ呼びにくいわね。んー、そうだ、桜さん。桜さんね。よろしく!」
あ、ちょうど来た、と野薔薇ちゃんは1台の車に駆け寄っていく。
降りてきたのは伊地知さんだった。