第一章 誰が為
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その日は、家に帰る時も、コンビニで買い物をしている時も、家で食事している時も、ずーっと、あの出来事を考えていた。
そして、俺たちにしかできない、と言ったあの子の言葉が、やけに胸に残っていた。
「私にしか、できないこと…。」
化け物が見える。これまで、このことはコンプレックスのように思っていた。自分だけ見えないものが見える。感じたくない何かを感じる。
でも、それが今日、役に立った。私がいなかったらあの女性はそのまま化け物に捕まっていたかもしれない。
あの子たちに言われた、ありがとう、は嬉しかった。
多くの人が持っている訳では無いこの感覚を、生かすことが出来るかもしれない…。怖いけど、私にしかできないことができるかもしれない…。
その日から、この考えが頭の片隅にずっと残っていた。