5億の女
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先に生態医療研究所に潜入した蓮水は情報を集め、そこで気がつく。
人体実験に使われていたのは全て軍人だということに。
それを確信したのはそこに戦地で行方不明になった友人がいたからだ。
パーツ化されたのはわからないが全体保存されているものは見知った人物が数名
隔絶された世界で日々人体実験は行われていた。
忍び込んだ資料室でそれは完全な確信に変わり、それらを小型データ転送装置で龍翔提督へ送った
統合本部はいわば政治家の集まりで軍人を駒のようにしか考えていなかった
ただ提督たちが優れていたため、お互いに折り合いをつけていた。
ーーーこの、人体実験を知るまでは。
これらは政治部が極秘に行っていて軍部に情報が漏れないようにひた隠しにしていた。
ーーーとうとう命令が下る
「同胞を人体実験に使うようなものは、すでに誇り高き木蓮人にあらず。本部及び拘った者を洗い出し全て皆殺しにせよ」
様相はまさにクーデターだった。
龍翔提督率いる宇宙艦隊軍と本部
、生まれていた軋轢がここにきて争いを勃発させた。
龍翔提督は統合本部を制圧しにかかった、龍翔以下艦隊を率いる提督全てが上空を支配し陸戦部隊が建物に突入した
その一報を聞いた生態医療研究所では例え本部が制圧されようとも
自分たちが行っている人体実験は崇高なもので誰も邪魔させない、
実験は続けると着々と準備を始めていた。
状況がが変わったせいで実験を1日早めることにした彼らはベッドに縛り付けられている花梨を起こし手術着に無理やり着替えさせた。
「私が執刀します。後五時間後ですよ、貴女は崇高な実験によってあの装置の中で生きて働くのですよ
この美しい脳は私たちのものですよ、ゾクゾクします。
あの日これを見つけたときどんなに嬉しかったことか。
そして首から下は不要です。ちゃ〜んと廃棄しておくのでご心配なく。」
背筋が凍るのを花梨は感じた。狂っている。と。
男は頬から頭を撫でるようにした後
「剃髪しやすいように髪を切っておきましょう」
そう言って花梨の髪を顎上のラインでバッサリと切った。
パラパラと落ちる髪がまるで断ち切られていく希望のように見えた
前のよう生きることを諦められたら楽なのに、
心の中の神威が消えない、神威に助けを求めている、願うように祈るように私を見つけてと繰り返す
花梨はやがて引きずるように手術台に乗せられ固定された
どんな事態においてもこんなときに泣くことなどなかった花梨の瞳から涙が溢れた
「最後のお願いはなんですか?貴女の意思はもうなくなるのですから最後に一つくらい聞いてあげますよ?
とはいえここじゃ叶うお願いもなさそうだ。せめて手術の前まで眠らせてあげますよ。
本当は手術前には少しは泣き叫んでもらったほうがやりがいがある。
今までの彼ら彼女らも最後は助けてくれと哀願して、
そのまま手術しちゃったこともありますが、それも刺激的でしたよ
痛いと泣き叫ぶ声を聞きながら、失神してもまた痛みに目覚めまた失神。最後は絶命ですよ
快感ですよ
ふふふ、貴女の場合はちゃんと眠らせれてからしてあげますよ、何せ脳を出すのでね、大事にしないとね。
苦痛なく死ねるはずですから、それまでいい夢を見ることです
大好きな春雨第七師団団長の神威の顔でも思い浮かべて死になさい
ああ、違いますね、脳だけは生きますよ。ふふふ」
狂信的な研究者はもう歯止めが効かない・・
近く注射針にもう諦めるしかなかった。こんな時になってようやく生きたいと思った
神威のそばで、神威と一緒に。
ーーーー周りの景色が歪んで何も見えなくなった。