5億の女
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自分たちが欲しいのはその脳だけ、忍び込ませていた小姓からも蓮水からも神威との関係は本部へ報告済みだった
木蓮に神威が来るときは研究室で一晩一緒に過ごすこと、
蓮水は神威が一緒の時は席を外すこと二人が特別な関係である以上様々な危惧が生まれた
龍翔提督が花梨を可愛がっている以上、花梨がのぞみ、万が一春雨に連れて行かれては目論みが外れる
妊娠でもすれば尚更だ。
その前にその脳だけを取り出し、時期は早まったが実験を行うことを決め、その首から下は廃棄する
淡々と花梨にそう告げた。
「いや!!離して!いや!!」花梨は話を聞いて全力で抵抗した。
今までにない抗い方だった。
拘束された体を相手にぶつけるようにして、なんとか逃げようと思うけれど
屈強な男はそれを許さない
それでも花梨は暴れた。
「二日ほど眠っていただきますよ。検体が傷ついたりそれが元で死なれては叶わない」
「いや!やめて!やめ!」
ーーーーその腕に注射針が刺さった
「次は手術台に上で最後の声を聞いてあげます。楽しみですよ」
ーーーーー絶望の中で花梨は神威の名を呼んだ。
蓮水が研究所に戻ったとき、まるで様子が変わっていた。
花梨がいない。人がいない。
嫌な予感がよぎった・・・・・・
一足遅かったのか?蓮水は震えが止まらなくなった。
花梨の部屋は荒らされ、見るも無残な様子を呈していた。
そのとき足が何かを踏んだ。
「これは・・」それは軍服についているバッジだった。。
各部署によって文様が違う
まさかこれは生態医療研究所・・・・花梨、、まさか・・遅かったか・
勅命を受けてから・・こんなに早く自体が動き出すはずがないと思っていたが
蓮水は冷たいものが背中を伝うのを感じた。
龍翔提督に急いで連絡をとった。
「花梨さんが!!」
ーーーそして木蓮の政治自体が動くクーデターの発端に火がついた。
神威にその連絡がも取らされたのは程なくだった。
蓮水は花梨を意識不明状態にして生態医療研究所に連れてくる勅命を受けていた
それは花梨の脳だけを取り出して人体実験に使うためだと説明され
神威は怒りをあらわにした。
蓮水はその勅命に逆らうべく龍翔提督とコンタクトをとり、事態の収集に努めようとうごしていた
自分は本部に従うべきが軍人だが、今回は龍翔に付き従うことにしたのも
大事な、花梨を守ることが任務だったからだ
「なぜ、俺に言わなかった。・・俺と花梨の関係を知っていてなぜ言わなかった!」
「私でお守りできると思ってました」
蓮水は俯き悔しげに言った。
神威は通常なら1日半かかるところを半日という猛スピードで木蓮に向かった。
途中で龍翔提督以下率いる宇宙軍と鬼兵隊と合流し、神威は花梨のいた研究室へ向かった。
一歩踏み入れたそこは、その日のままに荒らされた状態で何もかもが散乱していた。
証拠品のバッジは回収されたものの床にあの日贈った石の標本がバラバラになって転がっていた
神威は体中の血が沸騰するのを感じた。
石を一つ握りしめて思い出すのは、嬉しそうな花梨の顔だ。
”花梨に少しでも傷をつけてみろ。ただで済むと思うな”
その蒼い目が光る、そばに阿伏兎がその顔つきに”やばい顔だ”と気付いた。
ーーーそう、皆殺しにする顔だった。
鬼兵隊も到着後神威と合流した。
高杉も悔いていた、強引にでも連れ去れば無事だったのにと。
しかし、それ以上に驚くのは神威の状態だった。
荒らされた研究所の床に転がっている石を拾い、箱にしまう姿に高杉は声をかける
「何をやってる?」
「これは、花梨にやった物だよ。あいつ、喜んでこれ一個ずつ説明するんだ
帰ってきたときにちゃんと揃ってないとガックリくるだろ。」
声色はいつもと違い低く、怒を含んだ状態だった。
「で、どこに突入するんだ?」
「生態医療研究所、そこに花梨はいる。誰一人として生かしてはおかないよ、全員皆殺しだ」
そういう神威の向こうで阿伏兎も真剣な顔をしていた。