5億の女
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神威はちゃっかりお泊まり成功で、高杉からもらった装置で盗聴などがないことを確認した上で奥の寝室で花梨と夜を過ごした。
ーーー前よりももっと濃い赤い華を花梨の体中に残して・
かなり早起きしてしまった蓮水は研究室に花梨の姿がなく、神威もいないことで一瞬外に出たのかと思ったが、
奥の寝室のドアの隙間から二人が寄り添って眠る姿が見え、そのまま音を立てずにそこを出て行った。
「ん、もう朝か〜、」
分厚いカーテンの隙間から刺し込む光で目を覚ました神威は時計で時間を確認する。
”7:30”
時間が経つのが早すぎる1ヶ月ぶりになんとか時間を作って花梨に会いにきたけれど
今日の昼には木蓮を出なきゃならない。
寝息を立てている花梨が離れていればいるほど大事で、
まさか別種の花梨をこれほど思うとは
初めて会ったときは全く想像できなかった。
「次はいつ会えるんだろうな」そう呟いて寝顔を見る。
毛布に丸まって眠っている花梨をそっと抱きしめてゆり起こす
「花梨、起きようよ。もう朝だし。もう少ししたら蓮水がくるんじゃない?」
「ん??何時?」
「7時35分」
「もうちょっとだけ、蓮水が来るのは早くて8時半だから」花梨はそう言って甘えるような抱きつき方をする
神威はその仕草が愛おしくて仕方ない。こうなってから見せてくれる顔がそこにある。
「じゃあ、あと少しだけ」そういうと花梨を腕の中に収めた。
身支度を整えた頃、蓮水がやってきた。
「近くのカフェに行って朝食を買ってきました」そう言ってデリバリーの袋を見せてテーブルの上に置いてくれた。
「私は所用がありますのでお昼前には戻ります、神威殿は?」
「ああ、11時ごろにはここでるよ」
「そうですか。もしかすると私とすれ違いになるかもしれませんね。
お気をつけて」
「ああ、、時間作ってまた来るよ、じゃあ」
蓮水は二人を残して研究室を出た。・・ある人と会うために蓮水は出かけて行った。
蓮水の届けてくれた朝食を食べながら神威は次に来る予定を考えていた。
花梨を宇宙に連れ出すにも許可がいる状態で、自由がない。
“早くここから連れ出す方法を見つけなきゃな“花梨を見つめながらそんなことを考えていた。
「また来るよ」そう言って神威が研究所を出て程なく蓮水が戻ってきた
「もう神威殿はお出になりましたか?」蓮見の問いかけに「さっき帰ったわ」と答える花梨を見て
“あのまま、神威殿と一緒に行かれたらよかったのに・・“そう思わないではいられない
蓮水はカレンダーの日付を仕切に気にしていた。
きっかり二週間後、また神威は花梨に会うために木蓮にやってくる。
阿伏兎ですら“いっそこっちにさらって仕舞えばいいものを“と思うこともあった。
滞在時間半日でも可能であれば木蓮に立ち寄る姿は、明らかに恋人に会いにくる姿で
蓮水はそれを逐一報告していた。
一方花梨は神威が少しの時間を見つけて会いに来てくれることが嬉しかった。
自分から動くことは蓮水や他の関係者に迷惑をかけるどころか、果ては処分対象になりかねないからできなかった。
特に拘束がひどくなっていることは最近わかる
蓮水がいないときは小姓が部屋から離れない。
蓮水は慣れているからなんともないが、小姓は違うから、わがままでも蓮水に近くにいて欲しいということが増えて行った。