5億の女
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高杉はその横顔を見て鬼兵隊に連絡を黙って入れた。
その夜もさっさとベッドを占領し熟睡している花梨の寝顔を見ていた
高杉は大きな鳥籠の話を思い出す。そして俺に斬ってもいいと言ったあの目を。
悟ったような、諦めたような・・それでいて自分でバランスをとっている
この女が本当に欲しいものはなんなのか、そんなことを思っていた。
それにしても、女と何日も同じ部屋でたまにベッドで一緒に寝て俺が何もやる気がしないのは・・・
多分、あの貧相な体を見たせいだな、そんなことをふと思いククッと笑った。
もしもだ、天と地がひっくり返ったとして、俺がその気になって襲い掛かったとしても・・・
抵抗もあまりせず諦めて抱かれるんだろうな、あの目をして。
「もうちょっと成長してくれたら、その気にもなるが・・この年じゃ無理だな。成長は不可能だ」
気持ちよさそうに寝息を立てている花梨の顔を見てそう言った。
それに・・安全策でここに置いといて俺がやったら本末転倒だしな・・顔を見て、また笑った
神威が、鬼兵隊からの連絡を受けたのは、花梨が行方不明になって二週間をすぎた頃だった
詳しい地図、状態全て高杉からの指示だった。
「なんで高杉が」
「その船に乗り合わせてただけらしい。・・でも服ってなんだ?」
「ああ、話によるとさらわれた時パジャマ姿で着替えさせられたのが悲惨な服らしい」
「悲惨?諦めて着てはいるらしいが着られる服を用意してやってくれだと」
神威は心配しながらも悲惨な服を想像する
露出が高すぎてスカスカとか?お情け程度にしか胸ないし・・・・尻もないし・・・
「何想像してんだ?」阿伏兎に言われて素直に悲惨な服ってどんなのだと思う?と聞くと
阿伏兎もよく似たことを言った。
「でも、高杉がいることで今の所安全だってことだな」
「木蓮に知らせるか?」
「いや、高杉も絡んでるから単独で行く、それに夜兎もいるしな。」
「同族で争うか〜いい気分じゃねえが」
「野良兎は要らないよ」神威は冷たく言い放った。
そして神威はそのまま花梨を救い出すべく、動いた。
花梨のことだから怯えたりとかそう言うことはほとんどないだろうと思う
それは確信があった
そのまま阿伏兎と団員5名を引き連れ鬼兵隊と合流した。
「シンスケさまが女と一緒ってどういうことですか!?」また子がヒステリー気味に行っているのを聞いた神威は
「大丈夫だよ、その女まな板だから、シンスケは興味もたないさ」と言った
「え?まな板」マタ子は想像するまな板=ぺったんこ
安心したように
「シンスケさまがそう簡単に女に手出しをするはずがないっすね!」と言ったが
ロリコン、じゃなくフェミニストは彼だけはまな板ーぺったんこにどこか反応していた。
そのときは突然やってきた
「高杉、そいつを渡してくれ」
「どう言うことだ?」」
「処分が決まったからだよ」
そう言われて私はそのまま手錠をかけられて連れていかれた。
いよいよ終わりか、と思いながら、不思議と怖さはなくて、仕方ないか程度の感覚で諦めていた。
高杉は花梨の横顔をじっと見ていた。
恐れも何もない、感情を極力殺した顔で慌てず自分に起こっていることをそのまま受け止めている。
広い何もない一室に連れていかれた花梨は部屋の中心に自分が処刑される椅子が置かれているのを見た。
自分の人生の終焉はこんなものか、と小さく笑った。