5億の女
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ようやく自分をこんな目に合わせた奴(花梨は機嫌が悪い)が目の前に現れた。
「やっぱりね、反政府の人間と、そこの気持ち悪い顔の誰?
そっちは夜兎でしょ?そっちの魚眼レンズみたいなのは?」
「花梨・シュバイツか?本当に本当に本人か?」
「紛れもない本人よ、あんたたち花梨は口が悪くて文句を言うって知らないの?」
普通なら怖がって震えると思っていたが、相手は花梨、第七師団で捕まった時ですら言いたい放題で平気でご飯を食べた女だ。
しかも反政府の人間には敵意を剥き出しにするのは軍人の端くれだからだ。
「一応要人なんだからそれ相応に対応しないとそっち側の人間どうなっても知らないよ」
捕虜が相当数捕らえていることも花梨は知っている上、その中に最重要幹部が2名いることも知っている。
「おい!お前自分の立場わかって言ってるのか?」
「わかってるわよ、しかもこんな格好で、こんな扱い。
でもあっちの偉いさんがどうなってもいいんならこの扱いでいいわよ。
最重要幹部捕虜2名知らないはずがないでしょ?」
「お前殺されたいのか?」夜兎が目の前に来る
「好きにしたら?別に生きたいってしがみついてるわけじゃないから、ただ私が死んだらあとは知らないってだけよ、
相当数捕虜いるはずだし同胞見捨てたと情報を流すだろうね。
勝手に中からつぶれていくだけだから、私の役目はそれで果たせるんじゃないの?」
例え銃口が向けられても動揺しない、引き金を引かれても目をそらすこともしない
花梨はそうされればされるほど心が冷えていく。
死ぬ時は死ぬから程度の感覚の持ち主に脅したところで何の効果も出ない。
おそらく。本当に殺しても花梨はあっそ程度だ。
「面白い女だな・・」低い声が聞こえた。
視線を向けるとそこには一人の男が立っていた。片目を包帯で隠した・・・地球人?っぽい感じ
見た目は悪くないので魚眼から目を逸らしそっちをみた。
高杉、と彼はそう呼ばれた。
”高杉、高杉、どっかで聞いたな。資料で見たな・・どこだっけ?”
花梨は一気に記憶を辿っていく。
”片目包帯。資料の中にあったな、趣味の悪い着流し、ほんと趣味悪い・・ちょっと格好つけてる感丸出しな・・どこだっけな”
「全部言葉で出てるぞ」その高杉がボソッと言った。
「あれ?言ってました?」
「ああ。は〜〜〜っきりと言った」
「それはまた、失礼しました」
「その答えは鬼兵隊の高杉だ。一回覚えたんなら忘れるな」
「で、なぜその高杉さんがここにいるわけ?」
「取引で寄ったら拉致した女がとんでもない女って聞いて見に寄っただけだ」
「どこが」
高杉は監視カメラにぜ〜〜んぶ写っていたことを教えた。
「ああ、それか日課みたいなもんだから気にしてないってか趣味わる」
「お前、本当に面白いな」
「はあ?」
「おい、着替え出してやれよ、パジャマじゃあの貧相な胸が丸見えだ」
高杉の言葉で一番反応したのは貧相な胸と言うワード
「うちのまた子と比べたらスイカの種とスイカほどの違いがある、しかもケツもない」
ニタっと笑って言う高杉に
「もう成長しないんだから仕方ないでしょ」
と応戦するが会話が変になっていて、周りは唖然とするばかりだった。
高杉は花梨が全くこの場面でおそれ一つ抱いてないことに気づいていた。
まあ監視カメラの映像からして普通じゃないことはわかる