5億の女
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そろそろ花梨も起きる頃、バナナとリンゴを持って蓮水は商船へ向かっていた
「あれ?花梨の部下の人」
その声の方向を見ると神威がてを上げてニコニコ顔で立っていた
「おはようございます」
姿勢を正し挨拶をすると手に持ったバナナやリンゴに目をやった神威に花梨の朝食だと説明した・
「部屋に朝食運んでもらわないんだ?ってか花梨何してんの?」
「あ、徹夜で商船の修理を行なっていたので今仮眠を取っております」
「食事会の後?」
「はい、あのまま船に行かれまして・・」
「もう起きる?」
「ええ、そろそろ・・」
「じゃあ、俺も行こ、話もあるし」
神威は蓮水の表情が一瞬こわばったのを見逃さなかった
こいつは用心してる、神威はすぐにそれを悟った
商船に行くとシステム制御室まで一緒に向かった。
ドアの前に商船の船員が3名座り込んでいた
「変わりありませんでしたか?」
「はい、中でまだお休みです」
「ご苦労様でした」
そう言って蓮水が彼らに礼を言い、彼らが去った後
「不快にさせたらすみません、あの方を一人にするなと命じられているので」と説明した
木蓮側がどれだけ彼女を重用しているかがわかる、絶対一人にしないのだから。
その肝心の花梨は
ドアの向こうで寝袋の中・・・・
「花梨さん、ご飯持ってきましたよ」その声に
「ん〜〜。バナナは〜?」
寝ぼけ気味の腑抜けた声で聞いてくる
「あります」
その声に起きるのかと思いきやゴロゴロ転がりながら蓮見のところまで来ようとする
「持っていきますから、じっとしててください!」
そう言って駆け寄りバナナの皮を剥いてから手渡すと
花梨は寝転んだまま食べだす始末で、蓮水は“毎度のことです“と諦め顔で話す
その様子を見ながら“絶対こいつに男はできない”確信めいたものを感じた神威だった。
蓮水と言う男はひたすら世話を焼きながらガードしている感じがあった
「神威さんがお見えですが」
その声に花梨が寝ぼけた顔で起き上がり寝袋から出てきて俺を見た。
「あれ?どうかしたの?」
そう言う花梨の顔はいつもより目がしょぼしょぼしてる
まさに寝起きです状態、可愛らしさのかけらもない、面白いけど。
「顔洗っておいでよ」
と思わず神威が言うほどで、
まだ回転が上がってないのか頭をかきながら顔を洗いに行った
「いつもあれなの?」
「今日はまだマシです、頭しか掻いてない」
「頭以外にどこ・・」
「腰のあたりとかほんとにひどい時は尻とか掻きながら・服の上からですが・ずるずる歩いていきます」
「蓮水さん、いつもあれに付き合ってるの?」
「配属した日から、特に徹夜された日はほとんどです。
もう慣れました、仕事に集中しすぎたら後どうでもいいようなので」
蓮水は仕方ないと言った顔で笑った
「お〜は〜よ〜」
顔を洗いさっぱりした様子で入ってきた花梨の寝癖がまだ治ってない
まるで自分のアホ毛のような寝癖でおかしくて神威は笑いそうになるのを抑えた
「花梨さん寝癖。鏡見ましたか?」
「見てない」
慌てて蓮水が暖かいタオルを取りに向かった
「神威、何か用事でもあったの?」寝癖以外はすでに通常運転だ。
「蓮水さんに途中であってさ、で、ついてきた感じ?」
「へえ、あ、昨日はありがとう」
「何が??」
「食事会の時助けてくれて」
「ああ、あれか、いいよ、気にしなくてもって言うかさ。あれからここで作業やったって」
「なんか仕事残して寝るのは嫌で、一人でやろうと思ったら蓮水もやってくれて助かった
でも蓮水寝てないんじゃないかな、私は仮眠とったけど」
やがて蓮水がタオル持ってやってきて寝癖に当てて癖をとる。
お母さんみたいな蓮見の世話焼きぶりに感心していた。
蓮水に本艦から連絡が入り席を外した時花梨は神威に真面目な顔で言った
「蓮水はね、私の護衛も兼ねてそばにいるのよ、
木蓮で研究所の敷地内にいるとはそうでもないけどこうしてよそに来たときはいつもそばから離れない、
神威には悪いけど、神威や阿伏兎、第七師団は信用してる、でもそれ以外は警戒してるわ」
「だよね、・・花梨には言うけど俺さ、
花梨を落としてこっちに引き入れろって言われたよ。
俺はまな板じゃない、花梨をそう言う対象で見てないから無理だけどさ
他の団長に狙われないように気を付けろって言いたかったんだよ、
花梨は体力としてはやっぱり女で力も弱いから。」
「神威、情報はありがたいんだけどさ。また、まな板って言わなかった?」
「え?そこ突っ込む?」
「なんかここに来てから、やたらまな板って言われてる気がするんだけど、
確かにまな板だけどあまり言われるといい気分じゃないわ、否定できないけど」
「でも・・ないじゃん」神威がまじまじ見てそう言うから
「ちょっとはありますよ」と上着を下に引っ張ってみるが・・
「ないよ」と言われる
「もう育たないんだからしょうがないでしょ」ちょっと怒り気味で言うと
「誰かに揉んでもらっておっきくしなよ」と言われる始末で、
でも花梨がちょっと真面目に聞いた
「それで本当におっきくなるの?」
「俺は試したことがない、自分の胸は揉まない」
「自分でやってみようかな」
神威はそんな答えにまたおかしくて笑ってしまう
自分でやるのかよと突っ込みたくなるが握って開いてを繰り返す自身の掌を見てる花梨に
「誰か恋人作ってやってもらうのが一番だよ、自分でやるのも惨めだよ」とからかうように言った
ドアの外で二人のやりとりを途中から聞きながら蓮水は笑いを堪えていた