番外編 一世一代の恋 神楽の恋
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その日、蓮は港埠頭でラボからの荷物を受け取り、ほくほくとした顔で歩いていた
中には新種の花の苗が入っている
”凛が喜ぶ顔が見たい”そう思い手配していたものだった.
”あれ?”ふっと空気の気配が変わるのを感じた。
”なんでしょうねぇ、何か引っかかるこの空気感・・凛に何かあった?訳ではなさそうだし。
この感じ方は凛じゃない、誰だろう?”
空を飛ぶ一羽のカモメに目をやるとその力で声をかける
”こちらにいらっしゃい”と。
まるで飼われているかのようにカモメは降り立って蓮に近づいてくる
「申し訳ありませんが、少し空から地の気配を教えてくださいませんか?」
そう話しかけるとそれは再び空を舞う。
ーーー「そいつを捕まえろ!」
大勢の男に誰かが追われている姿をカモメが捉えていた。
蓮の力、そのカモメの目を通してその下の景色を見る
”ああ、そういうことですか”
蓮は納得したようにそこへ急ぐ、
そこには大勢の銃を構えた風体のよくない天人が銃を構えている
かなりの数が倒されて入るものの、まだ十人は残っている
ーーーーー蓮の瞳が、金色に光る
天人の足と手が一瞬で拘束されていく・・金色の輪で。
「こんなところでどうしました?」蓮の言葉の先にいたのは・・神楽だった。
「猫の捜索にきただけアル、そしたら何か取引があったらしいアル」
「それに巻き込まれたんですか?」
頷く神楽に
「もう大丈夫だからいらっしゃい、怪我はしていませんね?それで猫は見つかりましたか?」と聞いた
「隙間の奥で震えて出てこないアル」
指差した先の隙間の奥で猫が震えていた。
「何言っても駄目アル」
「神楽、あなたまでそんな不安な目であの子に話しかけたら
あの子だって怯えるでしょう?・・・・任せなさい」
蓮は膝を降り隙間に手を差し伸べて
「大丈夫、いらっしゃい。一緒に帰りましょうね」という
ーーー蓮の目がまた光る
「にゃお〜ん」一声鳴いた後、
喉をゴロゴロ鳴らしながら出てきて蓮にすり寄って離れなくなる
「あなたはお嬢さんですか?
ずいぶん遠くまで来たのですね。。あなたを探している人がいますから家に帰りましょうね。」
抱き上げて優しい顔で話しかけている蓮を神楽は不思議な気持ちで見ていた。
「蓮は何言ってるかわかるアルか?」
「分かりますよ、力を使えば・・・普段は使いませんよ」
「だって動物といつも話せるってすごいアルヨ」
「彼らの領分に踏み込みすぎてはいけません。特にこうして生きているものは。
その力を奢って使うものではないんですよ。理性で制御するものです。
彼女だっていつだって感情を読んでいい訳ではありませんからね、」