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「なんかあっという間に行っちゃうのね」寂しげに言うのは凛も一緒だった。



「おやおや、あなたにはもう旦那様がいるでしょうに」



「蓮は違うもの・・会う時は嬉しいけど、出て行く時は前より寂しくなるわ」


「今回はヨーロッパにいるんだからすぐ隣みたいなものですよ、あなたもいらっしゃい


あなたの旦那様もここにずっとはいないのだから、留守の間は来られる距離ならくればいいんですよ

ラボからメールを送りますから、ね？凛」


涙を零す凛に




「私の前では変わらない、小さな泣き虫の凛のままですね

ドアの向こうであなたの旦那様が腕組みしてますよ」



「え？」



「そこで立ってないで入ってきたらどうですか？」





ドアを開けて入ってきた神威はそのまま凛を引き寄せて「泣くならこっちで泣け」そう言った



ーーーそして蓮にいう



「凛は俺が守っていく、お前は中途半端にしてるあいつとちゃんと決着つけてくれ
　
中途半端はかわいそうだ」




蓮は神威と凛を見て微かに笑った・・



”私の役目は本当に終わったんだ”とそんな気持ちになった・・銀時だけが知っている

片方の目でなき、片方の目で冷静に物事を見る

彼らに見える横顔の反対側の瞳から一筋の涙を流した。

そして今度は神楽に会わなければ、と蓮は部屋を出た。