番外編 一世一代の恋 神楽の恋
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「嫌だ。嫌だ。懐かしくなるなんて嫌だ」
神楽は訴えるが蓮が変わることはない
蓮はこれが最後だと決めていた
これ以上深く関わることは神楽のためにはならないと思っていた
自分は凛のようには生きてはいけない、凛の幸せを望んだ時、半分の自分は種として生きるということを固く決めた
双子として生まれ半身が種として生きないのならば残された半身は種として永遠に生きなければ双子の意味はないのだと。
自分よりも心の綺麗な凛は幸せになってほしいとあの時それだけを願ったんだから
蓮はそっと神楽を優しく抱きしめた
「神楽、
わたしはこのまま歳を取らない、やがてあなたは私を追い越して行く
同じところにも留まれない。
だからあなたの家族にも恋人にも私はなれないのですよ
私は永遠を生きる、私の定められた道をいかねばなりません」
静かなへやに蓮の言葉がしみるように響く
「どうしてアルカ?凛は神威と生きてる、どうしてアルか」
「神楽、だからこそです、私の半身は凛は種の道から外れてしまったからこそ
私は外れてはならないんですよ。あなたが夜兎として生きるようにね
私は、生きとし生けるものを愛します、だからあなたを嫌うこともありません
あなたを忘れることもありません」
蓮自身こんなふうに話すことはなかった
神楽はあまりにまっすぐだから、自分も答えてあげなくてはきっと次の恋ができないと思えたからだった
痛みがないわけではない、感情的にあることはほぼないに等しいにしろ
人間の中で生きている以上そう言った感情はもつ
凛はこんな痛みを抱えて今があるんだろう
私たちは、本当に欲しいものは手に入らない種なのかも知れない
たった一つが選べない種なのだ
凛その中でそのたった一つを選んだ、神威と生きることを。
私は選べない。
凛の方がよほど強いのかも知れない
今腕の中にいる神楽の方が私より強いのかも知れない
落ち着きを取り戻した神楽はそのままの姿勢で蓮に話す
「蓮はどうしていつも逃げるアルか?命のこと。種のこと全部背負ってるふうに言って私から逃げるのはどうしてアルカ?
絶対に超えられると思わないのはどうしてアルカ?いつもいつも張り付いた笑顔で崩さないのはどうしてあるか?
凛に向ける顔は全然違うのに、凛の生き方を許したのになぜ自分はダメだって思うあるか?
蓮の本当の気持ちはどこ向いてるアルか?」
神楽は蓮を質問攻めにする
全て答えに詰まるものばかりで蓮は言葉を失う