番外編 一世一代の恋 神楽の恋
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神楽がやってきたのはその日の午後だった
蓮はチョコレートパイにアイスを添えて出してくれた。
神楽はそれを美味しそうに食べながら
「私、蓮が好きアル」はっきりとそう言った
「そうですか」
相変わらずの表情でそういうだけの蓮。
「ちゃんと聞いて欲しいアル、私は蓮が好きって言ったアル。」
「聞いていますよ・ちゃんと」蓮はにっこりとしたままだ。
「蓮は自分の気持ちは言わないアル、それはずるいアル」
「・・私よりあの狂犬チワワの方があなたに似合いますよ?」
蓮はお茶を入れながら神楽に答えるがそれは本当の答えになってはいない
ーーーそれは蓮自身もわかっていた
「なんで今そういうこというあるか。蓮のことを話してるアル」
「やはり、兄妹ですね、・・・あなたもまっすぐだ。私の都合など全く考えないんですね」
蓮の優しい笑みが消えた。
「私は凛のような柔軟さは持ち合わせていません。
自分の立場や役割を凛よりも深く理解しています、
だから・・誰とも生きられないし、一緒にはいられません。」
「じゃあどうして構うアルか」
「あなたは可愛いですよ、まっすぐで直向きです。だから何かあれば庇いたくなることも事実です。
でもそれは恋とか愛とかではない。私が全ての生き物を慈しむのと同じ感情です。」
「それでも私は蓮が好きアル、それを諦めるのはイヤある!絶対諦めないアル!」
食べかけのケーキを放り出して出ていく神楽の後ろ姿に
「私は、そういう生き物なのですよ」と呟いた
そしてテーブルのお皿を片付けながら
「あんな食欲旺盛の子が残して出ていくなんてね・・」そう言って少し笑ってため息をついた。
万事屋に走り込むように戻った神楽は銀時の呼ぶ声も聞こえないように押し入れにこもった。
「どうした?何かあったのか?」銀時の問いかけに
「なんでもないアル。ほっといて欲しいアル」そう言って出てこなかった