この宇宙の中で 番外編 その後〜阿武兎の受難
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翌朝、あまり眠れなかったのかマリンは早々から掃除を始めた。
徹底している。板の隙間。障子の隅、ありとあらゆる細かいところまで掃除をする
比較的綺麗だった家があの艦艇と同じようにピカピカに磨き上げられていく
「綺麗好きはどこに行っても一緒だな」阿武兎は呆れたように言う
「だって何していいかわからない」
「ガキができたらその世話で大変だろうよ」
「・・・ね、阿伏兎」
掃除の手を止めて真面目な声で聞いてくる
「なんだ?」
「ちゃんとできると思う?世話。」
「大抵の女はやってるんだ、できるだろ?星ではどうだったんだ?」
「・・・乳母がいるわ・・私もそれで育ってる。」
阿武兎はため息をつく、
「仕方ない。ここでは自分でやらねえとな。乳母はいないんだぞ・・まあ
・・いざとなったら爺やでもやってやるから安心しな、お前に関わった以上しょうがねえ。」
優しく阿伏兎はいった
それでも、マリンは普通の暮らしというのを少しづつ知っていく
掃除をし、洗濯をし、買い物に行き・・思いっきり時間のかかる簡単な料理をし
当然、怪我もする
しかし退屈そうだ
時間できちんと過ごす彼女の性格はどうやら普通の暮らしには不向きらしい
阿伏兎も船に戻れず、マリンの世話を焼く、その中でマリンも徐々に色々覚えていった。
・・・・・・・
「ねえ、阿伏兎」
料理の手伝いをしながらマリンは話しかけた
「ん、何だ?」
「私、絶対春雨で子育てしちゃいけないわけ?」
「難しいだろうなあ、・・海賊船だぞ?」
「私。向いてない気がするわ。こう言う生活」
「ここ数日見てて思ったが、お前さんにとっては小さすぎる規模なんだろうな。
。。だけどな、この小さい基地を守るのが一番大事なんだぞ?」
「基地?」
「そうだ。」
「そうか、基地だったら・・わかる気がする」
「・・お前さんはとことん軍人だな。基地運営に必要なことを考えりゃいんだよ」