この宇宙の中で 番外編 その後〜阿武兎の受難
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一番安心できるところ・・・
神楽のいる地球しかないと考えた。
幸い今春雨の動向自体も落ち着いていて艦隊戦もない。
マリンもそんなに忙しくはない、少しの期間彼女を地球に置いてもいいかもしれないと考えていた
神威もそれなりに悩む。春雨の艦隊運航には非常に必要な存在
でも神威にとってはプライベートでも必要な存在で、将来自分の子供を産んでもらうのは彼女だけだと思っているだけに落とし所が見つからない
ずっとここに置いておくわけにもいかない
子供をここで育てるわけにもいかない
ーーー神威は地球にマリンの拠点を決めた。
しかも神楽の家の近く
神楽はこの時に初めて神威の相手がマリンだと知った
それまでは阿伏兎の恋人だと思い込んでいたからだ。
「この神威のどこが良かったアルか?」
そう聞く神楽に答える前に神威は「俺がいい男だからに決まってるだろ」と言う
神楽はその神威の顔がとても優しくなってることに気づいた
そして大人の顔をしている彼女が神威の前ではまるで違う顔で話しかける
あの神威が・・本当の笑顔でマリンの顔を覗き込むように話している
神楽は神威がどれほど彼女のことが好きかを目の前にして驚くほど感じた
神威がマリンが暮らすように用意した家はそれなりにひろい
神楽が「一人で暮らすのにこんな大きな家はいらないアル」と言った
正直そんなにな部屋数も大きさもなくてもいいのだが、
神威はこれでも彼女が住んでいたところと比べれば犬小屋より小さいと思う
マリンは全く気にしていないようだったが、神威は少しは気を使う
掃除は綺麗好きの彼女だからするだろう。下手したら一日中やってそうだ。
なぜ地球に来たのか聞く神楽に阿伏兎は
「あいつは軍人としては立派だが一般人としては不適合者だ」と笑いながら言いだす始末
「もともと貴族出身でなんでも人にやってもらう生活をしていたから身の回りのことができても生活するにはできないことが多すぎるんだ
だから不適合を適合にするために団長はここへ連れてきたんだ」と説明した
「マリン、ひとまず俺は戻るけど」
「え?神威。戻るの??いきなり??」
そういう神威に不安そうな顔を向けたマリンを見て阿伏兎が結局「俺が残ってやるから」そう言わざるを得なかった
優しい言葉をかける割に神威はこうところはあっさりしている
面倒見がいい阿伏兎が残ることになる
阿伏兎がいない時には団員が来るようにちゃんと手配済みなのは神威の優しさなのだが
ただし、マリンには言わず、見守る程度でと指示していた