この宇宙の中で 番外編 その後〜阿武兎の受難
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心配になって神威は阿武兎に言った
「阿伏兎、あんまり無茶させないでよ?マリンああ言うとこ真面目だから、根詰めすぎたら心配だし、可哀想だ」
「困るのは団長だぞ?」
「時々困ってるけど。ちょっとは俺もできるから、それにあの落差がいいんだよ」
「・・・惚れすぎて、ボケたか?」
阿伏兎がそう言うほど二人の関係はうまくいっていた
完璧だと思われていたマリンの思わぬ弱点は神威を優越感に浸らせる。それが可愛いに繋がってしまうのが神威の惚れすぎている証拠でもあった
マリンは必死だった。”私に努力してできないことはない”、と言う自負は常にある
しかし・・・・
「あ。指切った」
「あ、指すり下ろした」
その度に団員が救急箱を持って走ってくる
「お前は指を料理してるのか」と阿伏兎が困り果てながら手当てをする
それでも止めないのはマリンの性格のなせる技で、気がつけば調理担当の団員がハラハラしながらマリンの手を見守り
今度は火傷をしそうになる前に必死に注意している
「・燃えた」
「燃えたじゃねえ、食材も燃えてる、フライパンの中で戦争するんじゃねえ」
そんな日々が続くと流石にマリンも落ち込んでくる。部屋で座り込んでいるマリンに
「急がなくてもいいよ、今まで経験ゼロだったんだからさ」
包帯だらけの手を見て神威は苦笑いで言う
「それに俺はマリンにそう言う家庭的なものを求めてるわけじゃないから」
「もしかして・・呆れてる・神威?」不安そうに見るマリンに神威は笑ってしまう
「いや、マリンにもこんな苦手なものがあったんだって。ちょっと嬉しい」
隣に座り頭をくしゃっと撫でる神威に
「なんか子供扱いしてない?」と聞くと
「してるよ、こういうときは可愛いから」とまた笑う
「今日はやっぱり飲む」そう言って立ち上がるマリンに
「俺も付き合うよ」と神威もいう
最近は神威もお酒には少しは強くなって?気持ち強くなってマリンが飲むときにはちょっとは付き合う
マリン自身も神威と一緒の部屋になってからは控えめにはしている。それにここで飲み始めると阿武兎はたまにしか入ってこない
ーーー神威が拗ねるからだw