この宇宙の中で
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ーーー翌朝、
二日酔いの阿武兎のもとを訪れたマリンはとても爽やかな顔をしていた
酒の一滴すら残ってない様子に阿武兎はこの人とまた飲むときは
メンツは捨てて、素直にギブアップしようと思った
「阿武兎、昨日楽しかったみたいだね〜」
そう言って部屋に入ってきた神威に
二日酔いの青ざめた顔で阿武兎は「地獄を見た」と返事をした。
「楽しそうな地獄?」
「団長には無理だ、あの女提督底なし沼みたいな飲兵衛だ、
部下の連中も底無し沼だ。すぐ酔う団長には絶対付き合えねえ、
俺もメンツがあると頑張ってみたが潰れた。
・・あんとき残ってたのは部下一人とあの女提督
平気な顔でまだ飲んでるのはあの女提督だけだった」
「さっき会ったけど、昨日飲んだみたいな顔してなかった」
「どっかおかしいんだよ。どうなってんだ、あの女」
「そんな姿の阿武兎滅多に見られないな〜面白いね」
神威は笑いながらキンピカ天蓋付きベッドで横になってるのを見て部屋を出て行った
・・・・・・・・
「退屈ではありませんか?」マリンが神威にそう声をかけたお昼前
「腹が減った」と神威。
「特別にいいところにご案内しましょうか?
ホテルの食事だけだと飽きるでしょう?」
マリンはそう言って車を用意させた
車とは言え自動運転でほっとけば現地まで行ってくれる
神威は二日酔いで寝ている阿武兎を置いてマリンの運転で出かけた
超高速道路を走り抜けるとのどかな風景が広がった
「これは?」
窓にうつる広大な景色を見ながら神威は聞いた
「葡萄園、これからワインが作られてるんですよ」そう言った
車はやがて立派な門をくぐり、立派な噴水前がある車寄せに停止した。
大きな屋敷がそこにあった。
「ここは?」
「私の家です。さっき見た葡萄園もそうですよ」
「おかえりなさいませ」
「ただいま。お客様の用意は?」
「できておりますよ。たくさん用意しました」
自分が育った環境とは天と地の差がある暮らしぶりに驚いた神威だった
大きなテラスにテーブルがおかれ、そこに山のように食事が用意されていた
神威のために作られた巨大大鍋のパエリアが目を引く
「あの、本当にこの量でよろしかったのでしょうか、
この鍋軽く30人前はありますけど」
神威にメイドが聞くと
「美味しそうだね、これぐらい全部食べられるよ」
そう言って笑った
パエリア以外の料理もてんこ盛り状態
神威はそれを見事に平らげていく
メイド連中も呆気にとられるも
「こんなに美味しく食べてくださるのは嬉しいです」と口々に言った。