この宇宙の中で
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体調が戻り、医者からもう大丈夫だと言う診断が降りて春雨に戻る日を迎える・
それまでが大変だった
そう簡単に怪我が治るわけではない
普通の人間なのだから。
神威はあれから「仕事に戻りなさい」と結局マリンに叱られて
早々に戻ると今度が阿伏兎がやってくる
そしてまたマリンに帰れと言われて、今度は団員が代わる代わるやってくる
「団長が見に行けとうるさくて」と頭を掻く団員に深いため息をつく
「休んでいられないので、戻ってよろしいでしょうか?」
医者にいうも血管損傷だったため許可が下りず、
マリンからきつく団員に「来なくていい」といわれたと伝えるようにいった
渋々言うことを聞いたようだったが
陸奥は「大変じゃのう」と呆れたように笑った、そして
「じゃが、あの男をあんなに素直にしたのはおまんだけぜよ。
昔のあの男を知ってる連中が見たら、驚くだろうな
見たところ、姉さん女房みたいじゃな。
あの男にはちょうどいいかもしれん
おまんは大変だろうが」
「・・彼は元から別の意味で素直です。ニコニコしながら平気でズカズカ踏み込んできますから」
マリンはそう言って笑った。
「受け入れる懐の深さがなくては、あいつには付き合えんぜよ?」
「それなりにいいところはたくさんありますよ、それに可愛いですよ」
「あの男に可愛いなんて言葉が出るぐらいじゃ。おまんも大概じゃな」
「・・そういえば、阿伏兎がおまんは底無し沼の飲兵衛じゃと。本当か?」
「そう言いました?あれは阿伏兎が弱いだけですよ、すぐ潰れる」
「・・相当みたいじゃの?よし、怪我が治ったら飲み比べじゃ」
陸奥はそういうと笑った
・・・後日、回復したマリンと陸奥、坂本、阿伏兎で飲む機会を設けたが
当然最後まで素面な状態で美味しく酒を飲んでいたのはマリンだけだった。
特に怪我が治るまでは禁酒していたから尚更美味しい様子で・・
「やめとけった言ったのに」阿伏兎は二人を見て呟いていた(既に経験済みなので無茶はしない)
神威は最初から酒の席にはつかなかった。一番最初につぶれるのは目に見えていたから
「俺はぜったい行かない」と宣言していた。
二日酔いどころか三日良酔いの坂本と二日酔いの陸奥をにっこり爽やかに見送るマリンを見て
「ううっ・・・もう2度と飲み比べとか言わないぜよ」
という陸奥がいた
「あの女の肝臓はどうなっとるぜよ。ゲロロロ・・・
海援隊の酒豪でもあんなに飲まんぜよ・・う。ゲロロロ・・・」
吐きながら坂本もマリンを見て言った
「今度会うときは樽酒の差し入れが一番良さそうじゃ・・」
見送るマリンを見て陸奥は笑った
「なんじゃ?陸奥、えらい気に入ったようじゃの?」
「ああ。気に入った。会うたことのない女ぜよ。面白い」
「また飲むか、今度は控えめに」
「今度は倒れん程度にな」
やがて海援隊はの視界から消えて行った。