この宇宙の中で
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そして彼女は修理が約7日間、
そのご補給物資を積み込んで9日目には出航出来ると伝えた。
阿武兎はまだ当分はここで寝るのかと、げんなりする
自分があのベッドで寝るのが想像できないが
だが他の団員の一部はふかふかのベッドに取り憑かれたように寝ていた。
もう夜も更けようとしていたがマリンは阿武兎に飲みにいきますか?と誘った
どうも所在なさげで気の毒に見えたせいもあって
マリン自身も飲もうと思っていたからついでに・・誘ったのだが。
阿武兎も酒でも飲まないとあの金ピカ天蓋付きベッドでは眠れそうもなかった
最上階にあるバーの一角で二人は飲み始めた
阿武兎はここの星について改めて聞いた。
「ここはどの星系になるんだ?俺たちは全く知らないんだが?」
「ここはアスフェート星系。銀河系からは遥か離れています。
人が住める星はこの星と、もう一つでこの二つだけです。
あとは人工要塞が他の星系を跨いで点在しています。
これらは私たち帝国の支配下にありますが・・・
各自治を認めているので支配といってもそれほど拘束しているわけではありません。
ただみな帝制を敷いてるので民主主義とはいきませんが。」
「戦っていた相手は?」
「私たちは帝政。皇帝陛下がいらっしゃいます。
相手は民主主義、議会制で貴族社会ではありません。
今は身分制度も随分改善されていますが、
陛下が一番上にいることは事実です。
彼らは身分解放を謳っているのです。
私はこの星で育ったので議会政治がいいのかどうかは
分かりませんが。」
「俺たちとかけ離れた世界だな」
「そうですね、・・ここにいる限り、
どこでも行けるようなそんな自由はありません
・・ただ、果たさねばならない責務だけは・・ちゃんとはたす。
それが
私に課せられたことですから」
そう言って微かに笑ってワイングラスを空ける
「結構飲むけど大丈夫なのか?」
阿武兎が心配するがマリンは全く平気な様子
「阿武兎さんこそ大丈夫なのですか?」
そう言われてメンツにかけても大丈夫と言い切った。
そこへワイワイと賑やかな軍服姿の男たちがやってきた。
そんな上品そうでもない、がたいの大きい男ばかり
「提督、ここですか〜。飲もうと思って探しましたよ〜」
「・・うちの艦隊の陸戦部隊の連中です、
見た目がガサツですが良い奴ばかりですよ」
阿武兎にそう説明した。
テーブルを見て部下たちは阿武兎に
「提督に付き合わされたら潰れますよ、大丈夫ですか?」
と口々言う
彼らが来るとワインは瓶どころか樽で運ばれ、
ウィスキーさえ樽が並ぶ
「まさかこれ全部」
「うちの部隊と提督なら足りないぐらいですよ」
そう言って水のように酒を飲む連中
「まあ、一番強いのは提督ですよ、
全員潰されること数回ですよ
提督は一回も潰れたことはないですよ、ウワバミですよ」
そう言ってマリンを見る
“俺、すごい飲み会に参加する事態になってないか?”
阿武兎はそんなことを思った
それなりに強い阿武兎でさえ舌を巻く
ヘロヘロになってきた阿武兎の横で平気でワイングラスを重ねていくマリン
楽しそうに話をして笑っている
「ダメだ、限界」そう言って阿武兎がダウンしたのは
マリン以外ほぼ潰れかかった頃。
結構俺頑張ったよな。阿武兎はそんなことを思いながら潰れた。