この宇宙の中で
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夜兎の強さと、マリンの指示によって
突入したものの全滅という事態に陥った人狼は
誰一人そこから逃げ出す事はできなかった
そしてこちらの被害を誰一人出さない采配は見事しか言いようがなかった
マリンが怪我を負った以外は。
「止血の効果なしか・・まいったわ・そんなものか、・いよいよダメな感じがする」
怪我に対する判断は冷静だった
全て経験から来てるものではあったが。
「しっかりしてください」そういう団員に苦笑い程度しかできない
廊下の壁にもたれたままマリンは指示をまた出す
「艦内の遺体と血痕を片付けて綺麗にして、
団長が戻ってくるのに見苦しいものを見えてはダメよ。早くして」
自分がこんな状態でもそんなことを言うマリンに団員も苦笑いで返す
「マリンさんがそう言ってる早く片付けろ」
その言葉に団員が一斉に動き出す
ーーーやがて
「おい!!」阿伏兎が血相を変えて走って来た
マリンはかろうじて意識を保っていたが、阿伏兎はマリンの変わり果てた姿に驚き体を支える
「ちょっとこれやばそう、血管やってる。」そう阿伏兎に言う
「無理すんなって言ったろうが」
「でも頑張ったわよ。褒めてはくれないの?」
「わかった、わかった。
この人数でよくやったもんだ、褒めてやるよ、
でも怪我をしたのは最悪だな」
「神威は戻った?」
「もう戻ってるはずだ、俺は先にきたからな」
「そう。無事ならいいわ・・こっちはちゃんとやる事はやったし。
片付けは終わってないけど」
「もう、しゃべるな。」
阿伏兎も傷口を抑えているが血は一向に止まらない
床に血溜まりができていく
「ちょっときついかな。この出血じゃクラクラして来た」
「弱音はくな。馬鹿が」
「ん・・。」
マリンの体から一気に力だ抜けだす
「しっかりしろ!おい!マリン!!」
「ほんと。きついわ。これ・・」そう言って意識を失った
ーーー「どう言う事だ?阿伏兎」
神威の声が震えていた
意識のないマリンが足元で阿伏兎にささえられている
「このバカは団長が戻るまでは守り抜くって・・苦手な白兵戦やったんだとよ
戦いながら指示出して・・こっちの被害は一人も出さずに
・・・・・自分だけこんな大怪我した」
「・・この、大バカが」
神威は血溜まりを見てそう言った
団員の皆が神威に行った
「団長、俺たちは
あの星で提督を務めた生粋の軍人の姿を目の前で見ました。
この人は・・兵を率いて戦う提督そのものでした」
「・・俺は、そんなこの人はいらない。戦って死ぬような・・
そんな事は望んでない」
そう言うと阿伏兎の腕からマリンを抱き取ると医務室へ急いだ
「団長。もう・・出血の量からして助からないぞ」
阿伏兎はそう言うが
「絶対死なせない」神威はそう言った
「・・まだ、仲直りしてないよ。・・・誤ってないから俺」
腕の中のマリンにそう言った・