この宇宙の中で
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「結構な邪推をしてくれる、
陛下と私とシオンは5歳の幼年学校から一緒だ。
常に成績を争い、共に学び、遊んだ。
初陣で死にかけたときですら一緒だ
お前たちのくだらない邪推で何を言われよう私は今陛下の臣民だ。
陛下にあだなすものは全て処分する。
それが提督としての私の責務だ」
そこまでいうとヴァーレンの銃を取り上げた
そして銃口を頭に向け言葉を続けた
「確かに、私は負け戦は一度もない
戦場で負け知らずと言われている
・・・だが
犠牲者はいる。
私が死ななかっただけだ
私の代わりに死んでいったものはたくさんいる
民間人の犠牲も出ている
今の私はたくさんの屍の上に立っている
私だけではない、
各提督、大将、隊長 一兵卒に至るまで自覚しなければならない
それでも私たちは大義を掲げて戦う
それだけのことだ。お前はその大義すら忘れたか?
私たちは軍人だ。それを忘れたか?」
その時だった後ろから兵士が突入してきた
神威たちは一瞬で彼らを倒す、陸戦部隊が出る幕はない
その時ヴァーレンはマリンの手から再び銃を取り上げマリンへ向ける
しかし、阿武兎がその銃を蹴り上げ、そして陸戦部隊長がヴァーレンを撃ち殺した
床に広がる血溜まりを見ながらマリンはため息をついた
そして、その場にいた陸戦部隊にマリンは箝口令を敷いた
「・・彼は全ての責任を悔いて死んだと報告する、そのように皆答えよ」と
「なんでだ。あんた殺されかけたんだぞ?」
阿武兎は合点がいかないような顔で聞いた
「彼には家族がいる、妻と娘3人。
・・このまま戻れば犯罪者の家族という汚名に
恩給、遺族金全ては剥奪される、
もう生きてはいけなくなる。
このまま自害で済ませ、責任を取ったことにすれば生活に困窮することはない
女ばかりの家族で生きることはあの星では難しい。
ヴァーレンは死んだ、しかし家族まで死なせるわけにもいかない」
「提督、しかしそれでは」
「お前たちが黙っていればいいだけだ。それに任命責任は私にもある
それぐらいはして当然のこと。私は処分対象になるだろう。
遺体は回収して家族のもとに返す。後投降した兵士たちは追って処分を言い渡す
それと後任が決まるまで副官をここにおいておく。以上。
艦に戻る」
そういうとマリンは遺体を一瞥するとそのまま背を向けた
艦に戻ったマリンは神威たちに礼を言い、
陸戦部隊長は彼らを艦内のラウンジへと案内した
神威は、この数日でマリンのいろんな顔を見た