大事なもの、欲しいもの
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ゆっくりと温度を下げる段階になり少し眠ることにした。
「私はまだ用事が残ってるから、終さん先に休んで」
しおりはそういうと家に終を案内した
終は横になると疲れからかそのまますぐ夢の中に落ちていった。
目を覚ますと3時間ほど寝ていたようで眠気も疲れも消えていた。
体を起こし部屋を出ると上がり框で横になっているしおりを見つけた。
自分が部屋を使ったから・自分はここでよかったのに。
静かにしおりに近いた。
寝息を立てて気持ちよさそうに寝ていた。
こんな顔を見たのはいつぶりだろうか。
最後に見た日から立場も環境も何もかも変わってしまったけれど
懐かしくて愛おしいと思ってしまう。
しばらく終はその顔を見ていた。
博覧会の時、・・・綺麗だったな・・・自然と指がその頬に触れて。
しおりは目を覚ましたのはその数分後だった。
終がそばにいるのを見て
「ごめんなさい、寝過ぎてた」そう言って起き上がると
肩をコキコキ鳴らしながら表に出て行った。
終も慌ててあとを追った。
ーー窯出しの日
終は自分が作ったわけでもないのに緊張していた
以前自分が作ったとき電気式の窯だったけど扉が開くのを緊張して待ったあの気持ち。
窯の中にしおりが入りしまるが受けとて並べていく
大きな壺から小さなお茶碗まで窯から出されるのを閉まるは不思議な気持ちで見ていた
でもこれがしおりの作品となるとすごい値段がつくのを閉まるは知っている
将軍奨励賞、優秀賞w受賞した作家の作品
それでもしおりは作品を手に取り気に入らないものは割ってしまう
色がきちんと出なかったとか、ヒビが入ったとか。
「変な物は表に出せないから」と説明した。
終はそれを丸太の椅子に座りながら見ていた
ーーーーー「おい、あの二人何やってるんだ?」
木の影に姿を隠して見ていた土方が呆れたように言った
そう、気になって仕方ない土方に銀時は武州までわざわざやってきていた。
しおりが住む山奥へ、向かう道で
「あいつこんなとこに住んでるのか?よく生きてこられたな」
そう言い、急な坂を上がっていくと古い家と何かが見えた
「あれなんだ?」土方が聞いた
「登り窯。作品、あれで焼くんだとよ」
「そうなのか。・・終?何やってんだあいつ」
「・・見る限り・二人の関係変化なしってとこだな、
アフロもしおりもしっかり
ソーシャルディスタンスどころかあの距離感なんだ??」
「何やってんだ終・・休みはあと一週間切ってるんだぞ」
ヤキモキする土方を見ながら銀時はため息をついた
「お前さ、せめて1ヶ月は休みをやれよ。
あいつが二週間でなんとかできるなら
ここまで拗れないぞ?」
「あいつは仮にも3番隊隊長だぞ、そんなにやれるかよ」
「・・お前が最初にあの二人を拗らしたんだろ〜が」
「知らなかったんだから仕方ねえだろ〜が。
だったら終が万事屋に頼んだ時点でなんとかしろよ。
金もらったんだろ。」
「もうその時点では拗れまくってたんだよ!ってことは
やっぱり、お前だろうが」
・・この騒ぎ静かな山の中で聞こえないはずはない
「何やってるんですか?」その声で二人は我に帰る。
目の前にしおりと終。
「いや〜休みが取れたから・・団子!」
銀時が差し出したそれを見てしおりは笑顔になる。
「お茶入れましょうね」そう言って二人を手招きした。
「終、ちゃんと言ったのか?」
そういう土方に頭をかき困った顔をした。
「言えてねえのか?」
“婚約破棄のことは伝えましたが、お祝いを返しにきただけだと思ってる“
「肝心なことは言ったのか?」
終はフルフルと首を横にふった。
「お前は・・もぉお」
土方が頭を掻いているとしおりはお盆にお茶を運んできた。
「終さん、婚約破棄になってお祝いを返しにきたんですよ
何かご実家にも帰りづらいのかなと思って。
ちょうど仕事で手伝いが欲しかったので助かりました」
お茶を入れているしおりからそう聞いた銀時は
“アフロ、肝心なこと言えてねえじゃねえか“そう心で突っ込んでいた。
「土方さん!タバコ!灰皿使ってその辺に落とさなでください」
お茶を持って行ったしおりが珍しくきつめの声で言った
普段聞かない声を聞いた終も固まり
土方もすぐタバコの火を消し
銀時も団子を落としかけた。
「お。おう。済まん」そういう土方に
「山の中で火事が起こったら収集つかないので、
登り窯もそうですけど
ほんとに気をつけないとだめなんです」
そう言った。
団子を食べながら、
土方はしおりの暮らしぶりに驚くやら感心するやら
終との関係は・・思った通りに進まず
また次の手を考えなくてはいけないと思いながら
銀時と二人山を降りて行った
終は休暇中しおりの仕事を手伝ってはいたが
肝心のことは何も言えないまま山を降りた。
“また手伝いに来る“そう言い残して。