大事なもの、欲しいもの
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しおりは日々に追われていた
山仕事に陶芸に農業にすべて一人でやるから体力だって相当いる
ある日山道を登ってくる侍が一人
彼がきたのは私の作品は父と同じ将軍奨励賞、優秀賞とw受賞になったという話だった
そして江戸に来て将軍にお目通り願いたいとのことだった
ちょうどいい、終さんの結婚祝いに作品を届けようそう思った。
これで本当に踏ん切りがつくと
江戸に向かう列車の中でここで戻った日のことを思い出していた。
列車の中でずっと泣いてた。
今は少し落ち着いてきたから土方さんに会っても平気でいられるはず
終さんには会わないけど・・幸せになってほしいと思える
私はもう結婚や女性としての幸せは諦めたから。
先に屯所に向かうと懐かしい風景があった
「しおりか?」
その声の方を見ると土方さんだった。
相変わらずのゲジ眉だな〜と懐かしそうに笑った。
もう土方には色々あったことは過去なのだろう。屯所を辞めた今は。
「しおりどうした?」
「あ、あのこれを渡したくて」
「なんだこれ?」
立派な木箱を土方に手渡した。
「陶芸作品です、一応賞とったものなので・・
斎藤隊長の結婚祝いにと持ってきましたので
お渡しください」
「え?お祝いって」
しおりはそれだけいうと、そのまま走り去るように背を向けて走って行った。
「おい。しおり、これ」
彼女は婚約破棄のことは知らない。
これどうすんだ?と土方は困り果てた
彼女がどこに住んでいるかさえ知らないのだ。
土方はあまり相談したくない相手に相談を持ちかけた。
「万事屋、悪いな」
「珍しいな、お前が話なんて」
定食屋でそれぞれのスペシャル丼を食べ終えてお茶を飲みながら話をした。
しおりがいきなりきてお祝いを置いて行ったこと
返しに行きたいが住まいを知らないことを。
「何を渡したんだ?」
「陶芸の作品らしい。立派な木箱に入ってた。
奨励賞の札もあった」
「・・それ、将軍奨励賞ってやつじゃねえの?」
土方は遠い記憶を呼び起こした。。博覧会でのしおりの父親の作品もそうだったと。
定食屋の親父が思い出したように教えてくれた
「テレビでやってたやつじゃねえか?
将軍奨励賞と優秀賞w受賞って・・
どっかの山奥でやってる女性が今年はとって、親子二代でとかなんとか」
「しおりって・・そんな立派な陶芸家になってたの?」
銀時はあの山奥の姿を思い出してそう言った。
「今その人の茶碗、やすかぁねえって話だよ
賞をとったやつは特別だ、桁一個多いって話だよ」