大事なもの、欲しいもの
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どんだけ寝るんですか、言いたかったけれど、
あまりに気持ちよさそうに寝てるので起こすのはやめようと
机の上にお盆を置いた。
枕元に団子の包みが置いてある。
しっかり持って入って寝てたんだと笑いが漏れる
退室しようとしたとき、後ろで気配がした
ムクっと起き上がった斎藤隊長が私をみてまたアタフタする。
アタフタしたいのこっちです、そう思いながら机を指差すと
おにぎりに気付いて、ペコっと頭を下げた。
出ていこうとするしおりにささっとスケッチブックに文字を書き出した
「しおりさんはご飯食べたんですか?」
しおりも口で言えばいいのに書き出す
「まだです」
「おにぎり、一つづつ食べましょう、お土産のお団子も分けましょう」
なんか断れる雰囲気じゃなくて縁側で並んで食べることになった・・が
だからって会話が弾むわけではない
静かに二人並んで食べるだけ。
「今日は眠かったんですか?」と聞いてみると
「昨夜任務で徹夜だったので、しおりさんはお休みでしたね」
とスケッチブックに書いてきた。
「そうですよ、お団子屋さんに行きました」
「お団子好きですね」
「好きです」
ふっと見せる笑顔がなんか可愛いと終を見ながらしおりは思う
頑張って作る笑顔は”僕、頑張ってます感”が溢れすぎて怖い
これは隊士のみんなが口を揃えて言っている。
でもその作った笑顔だって斎藤隊長が頑張ってやってると思えば
怖さや不気味さは感じない・・ようにしている
シャイで優しい彼をしおりは少しづつ理解していった。
・・・・・
「お〜〜い、山猿〜〜」
「なんですか、沖田さん」
「明日暇か?ってか暇作れ」
「仕事があります」
「終兄さんには俺が言っとく」
ほぼ強引な誘いに何事かと思った。
「山猿、団子好きだろぃ?絶品の店があるんだゼィ。
連れてってやるから、時間作れ」
翌日、沖田さんはかぶき町の近くに出来た新しい団子屋さんへ
連れて行ってくれた
「今日は何でも好きなのおごってやる」
そういう沖田に礼を言いながら何にしようか迷う
種類が多いからどれもおいしそうで。
「みたらしもいいけど・・あ、味噌がある、クルミ味噌これにします」
「3本だな?」
「はい」
運ばれてきた団子をほおばるしおりに
「うめぇか?」と沖田は聞いた。
「はい、でもこれ作れるかな?こんな美味くは出来ないだろうけど」
「作る?」
「味噌とクルミはわかってるから、後お砂糖・・味噌は自家製があるし」
「味噌作ってるのか?」
「え?豆からですよ?自給自足ってそういうことですよ」
沖田はそれに驚き感心した。
そして
「おめぇ、面白くて、ほんとたくましいな」そう言ってから笑った。