絡み酒の女
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朝起きると、終からLINEが入っていた
“おはようございます。朝早くからすみません、
明日私は非番でお休みなのですが、時間取れますか?“
文字だけで送られてくる律儀なLINEに斎藤さんらしいと思ってしまう。
“明日は私もお休みです、斎藤さんの都合に合わせていただいて構いません。“
“明日、11時にお迎えに行きます“
“お待ちしています”
ゲンキンなものでたったこれだけLINEがテンションを上げていく。
いつからなんだろう、こんなふうに思い始めたのは・・茉莉もいつからこういう感情が生まれたかはっきりは分からないけれど、気がついたらこんなに好きになっていた。
気分のいい目覚めは1日きっと気分がいいに決まってる、ベッドから飛び起きて顔を洗って
朝ご飯を作って食べて、身支度整えて会社へ行く。
いつもと同じでもちょっとなんだかちがう。
約束の日はいつもより早起きしてしまって、なんか支度にも力が入る。いつもと違う、会社終わりでもないので初めて休日まともに出かける感じ?
もしかしてデートっていうの?ねえこれデート?と鏡の私に話しかける。
方や屯所でも終は、壁に向かって言葉の練習。
「今日は」「今日」「ん??コン。ニチハ?」ちょっとくらい話をしなきゃ。
意味もなく布団の上でストレッチしてみたり、腕立て伏せしてみたりしながら
気の持っていきようを考えながら体を動かし、口も動かし、小さな声を出す。
最後は縁側でラジオ体操までやり出して心を落ち着ける。
たかがデートでと他人は言うだろうけど、まともに出かけるのは初めてなんだ。
酔い潰れてもいない、会社帰りでもない、偶然でもない、ちゃんと誘ったのは初めてなんだ。
告白できなくたってデートはできる。と思って誘ったんだから。
沖田はまた変なことをやってる終を見て、終兄さん疲れてんのか?と、心配になる
鏡を見てさして変化のないアフロの手入れをして、右から見て左から見て正面から見て
ちょっと顎あげてみて、俯いてみて鏡チェックをしている
隊服を見てそれをしまい、今日は黒いシャツに珍しくブラックのダメージジーンズを履いてみる。
パーカージャケットを合わせて。。
周りから見たら明らかにデートだろ?っていうような格好が出来上がった。
やがて支度を終えた終を見て、皆が気づく、あれは絶対デートだと。
終が何も言わないから誰とデートとかも全く分からないが、普段隊服ばかりの男が私服を着るということはそれしかあり得ない。
「どこか出かけるのか?」土方が聞くと頷くだけで、。。でも、スケッチブックはない。
デートなのに大丈夫か、終!そう声をかけたいがデートと言わない以上何も言えない。
みんなが心配している視線に気づかず終は普通の顔で普通に出かけて行った。
終は時間調整をしつつ、約束の時間ぴったりに茉莉の部屋のインターホンを押した。
「はい。」そう言って出てきた茉莉も既に靴を履いてスタンバイしてたのがわかる。お互いに服装を見ていつもと違うからなぜか微笑んでしまう
茉莉も合わせたようなブラックデニムにアシメの白いブラウスに合わせたベストで
終は“可愛い”と心の中で繰り返しつぶやいた。
少し大振りのピアスも似合っていて、茉莉は鍵を閉め楽しいデートが始まった
新しくできたモールに出かけて、終の服を見て、あれが似合うこれが似合うと手に取ってみる
口元も隠さずデートする終はどこか照れ臭くて、サングラスを買ってみた。
そのままかけてデート続行。
軽くランチを食べた後、大きな観覧車が目に止まる。
「斎藤さん、この後観覧車乗りませんか?シースルーのやつがあるんです」
終は頷いて彼女が案内するままに乗り場へいき、チケットを買おうとするのを止めて
「私が」と言った
“言葉が出た”と安心した終と“言葉出た”と驚く茉莉。
「あ、ありがとうございます」そう言ってお礼を言って終が買ったチケットを受け取って観覧車に乗り込んでいく。
向かい合って座りながら眼下に広がる景色を見る
目をキラキラさせる子供のような表情で景色を見ている終と声を出して海が見え出す景色に
綺麗ですねって指差して二人海を見て笑い合う。
足元には向かい合う二人の足と遠い地面。
。。普通ならここで雰囲気に飲まれて・・・ということもあるのだろうが、
この二人にそれはなかった、景色を見て子供みたいに喜んでいてそれどころじゃなかった。
きっと銀時が見ていたら中学生か!と突っ込んでいただろう。
「なんかすごいですね。普通の感想しか出ないですけど」
「。。ですね」
また喋った、茉莉はポツポツでる終の声にドキドキしていた、普段喋らない男が喋るとその声だけで強大な魅力を発生させる
しかし、これ以上関係が進まないのがこの二人。
観覧車は一周をまわりきり、二人っきりの時間がおわって出口に写真が売っている・
____二人で並んで撮った写真を終は2枚かって1枚を茉莉に渡した。