アヒルの子はアヒルでいい
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ーーー翌日沖田隊長が私を呼び止めた
「夏海、ちょっといいかぃ?」
「はい、なんでしょうか?」
沖田隊長はもともと私にはかなり愛想が悪く怖い顔で私を見ることが多くて、つい怯えてしまう。
「お前、愛理にもうちょっと気を使えねえのか?冷たいって気にしてるゼィ?
愛理は普通の状況でここにきたんじゃねぇ。わかってんなら愛理にああいう言葉を言わせるんじゃねえ」
迫力に思わずすみませんと言ったけれど、夏海には身に覚えないこと
冷たくした記憶もないし、いじめた記憶もない。
そりゃ愛想は言えないのは性格でわかっているけれど・・・
私が気づかなかっただけで、沖田さんがいうほどだから・・やっぱり私が悪い?
理由がわからないけれど、誤ったほうがいいのかな?
でも理由がなくて誤ってもいいのかな?
納得がいかないとちょっと頑固になってしまうのが私の悪い癖だと、母は言ってたな。そんなことを思い出して結果謝ることにした。
愛理さんに「不快な思いをさせてごめんなさい」と二人の時に誤った。
「いいえ、こちらこそ、ごめんなさい」と愛理さんも謝る
なんで誤ってるんだかわからない状態で誤ってるっていうのも変だけど、少しでも距離が縮まればいいなとそんなふうに思っていた。
愛理さんは徐々に笑顔を出すようになって、気がつけば屯所で人気者になっていた
食堂の片付け当番の日、私が残って仕事をやっていると不意に愛梨さんがきて手伝うと言ってくれた。
この日は食品庫のチェックもあって、体が二つ欲しいくらいの仕事量で困っていたから、そう言ってくれたことが嬉しくて、お礼を言って食堂のテーブルの片付けだけお願いした。
綺麗に吹き上げて消毒しておかなくちゃいけないから。
調理場はすでに終わっていたから愛理さんと私で同時に動いたらそれで終わる
私が食品庫の片付けとチェックをしていると隊士の誰かが愛理さんと話をしていた。よく聞き取れなくて、でも私は食品庫にいた。
ーー翌日、私は美佐子さんにやんわりと注意された
「夏海ちゃん、愛理ちゃんに仕事任せてさぼっちゃダメだよ」
「え?」
「隊士の方達から叱られたわ。昨日愛理ちゃんが食堂で一人で仕事していたって、夏海ちゃんに言われてやってるって」
「え?ええ?・・わ。私、食品庫で片付け・・・」
「え?どういうこと?・・」
「私は食品庫の片付けで、愛理さんが手伝ってくれるって・・それで」
「・・そうなの?でも愛理ちゃんがやってたことにかわりないわ。・・そういう時は一人でやりなさいな、変な誤解招いて夏海ちゃんが嫌な思いするよ一応説明入れとくけれど」
「はい、すみません」
「今日も最後まで残って片付けて、愛理ちゃんの日だけどあなたがやって」
「はい」
その日は針の筵だった。
こそこそ声が聞こえて、愛理ちゃんかわいそうになんていう声も。
なんでこうなったんだっけ・・あの時愛理ちゃんを頼ったのが悪いのかなってことは私が悪いんだ。・・・ってことは言われて当然なんだ。
自分の中で自己完結したことで、これまた愛理ちゃんに謝った。
「なんかすみません、私が言ったことで隊士さんが勘違いして」申し訳なさそうに言う愛理ちゃんに私ももう一度謝った。