アヒルの子はアヒルでいい
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お〜。おかえり、どうだった?デートは」
「デート?え?あれはデートじゃない」
「ん?だって出かけた・・」
銀時との会話で、ずれが生じていることに気づいた夏海は慌てて修正をする。さっきのは送ってもらっただけでデートじゃなかったんだ、何を考えてるんだと勝手にデートをすり替える自分のお花畑な脳に呆れ、慌ててあの男と喧嘩したことを銀時に伝えた
「もう会わない」と付け加えて。
かまっ娘倶楽部では西郷がアゴミから話を聞いて
「あんたもあの子に好かれたもんだよ」
「ママ、夏海はいい子よ、あの少し拗らせた性格がなんとも好きなのよね。普通はさあの年頃の子は私たちみたいなのは興味があっても近づかないし、近づいても興味だけってわかるけどあの子は違うのよ。」
「分かってるさ、見てれば。しかし殴るとはね、そう言うところあったたとは驚くわ」
「嬉しかったわ。。こんなに思ってくれてるんだと思うと、あ、そうそう。ママ。気がついたことがあって・・あのね、・・・・」
アゴミは小さな声で話し始めた
周りでなんなの?内緒話?というのを遮って西郷に伝えると西郷はにんまりと笑って
「あの子だって女なんだね」と言った。
夏海はさして変わりもないような日の中で時々屯所に通訳で呼ばれるこがあった、それもこれも夏海が一番頼みやすいしすぐ来れる。万事屋を通さなければならなかったが
夏海は屯所に呼ばれるとつい終を探してしまう、滅多に会うこともないのは彼が内偵という仕事柄だったかもしれない
でも夏海は屯所内の廊下を歩く時も終がここを歩いてるんだとか、門を出る時だってここからきっと今日も出入りしたんだとか思うだけで幸せな気持ちになれた。
終に関しては初恋を知った少女のような気持ちを持っている夏海にはそこにいたであろう終を想像するだけで幸せだった
仕事が終わった時間のタイミングが夕食前だったこともあり土方は毎回よく仕事をしてくれる夏海を食事に誘った。しかし気遣いの土方はきっと二人では緊張するだろうとちょうど通り掛かった終を誘って「行く」と言わせたが、夏海は余計に緊張するじゃないですかと言いたいのを抑えて終にペコリと頭を下げた
緊張はするけどすごく嬉しいのは本音で、ドキドキしている自分に一付け落ち着けを言い聞かせていた。
土方は屯所から少し先にある落ち着いた雰囲気の店に入っていった、そこはおでん屋で品の良さそうな年配の女将が「いらっしゃい」ち迎えてくれて、テーブル席に案内してくれた
「熱燗でいいか?」と聞かれて「はい」と返事をした夏海に”お酒飲めるの?”と終はメモ書きで聞いた。
「はい、飲めますよ」そういう夏海に意外そうな顔を向けて「飲めないと思い込んでいました”と書き込んでみせた
「好き嫌いあるか?」土方は一応気を遣っているのか確認してから注文する、マイマヨネーズを忘れない土方だが取り皿にちゃんととってからマヨネーズをかけて食べる
勧められた夏海だが丁重にお断りして、大好きな大根を食べ出す、隣の終も大根で・・思わずお互いの皿を見て笑ってしまう
お酒のせいもあるのはちゃんと話せる夏海は「大根好きですか?」と聞くと「大好きです」と返事が来て次の食べるのは二人して「たまご」でまさか次は違うだろうと思っていると
「こんにゃく」まさかまさかの4回目”厚揚げ”5回目はないと思ったらまさかの”ごぼう天”だった
「斉藤隊長、次行くとしたらなんですか?」と聞くと”ちくわぶ”と返ってきて「一緒です」と夏海は答えた。
「お前ら好みまるっきり一緒じゃねえか」と土方は驚くやらなんやらでマヨだらけのジャガイモを頬張る。
女将も「こんなに連続で一緒のもの食べる人は珍しいよ」と笑った。
結局最後まで同じオーダーで土方は不思議がっていた。
”おでん屋の奇跡じゃねえか?”というほどで、「食の好みが似ているんでしょうかね?」と聞く夏海に”親子丼は好みの味でとても美味しかったです”と書かれたメモを見て
遠い昔のことを覚えていてくれている終わるに驚きとともに感動していた。
食事を終えて「ごちそうさまでした」といい帰ろうとしたところ、「終、送ってってやってくれ、遅いしな」と土方がいい終に向き直り「頼んだぞ」と言い一足先に屯所に帰った