アヒルの子はアヒルでいい
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ーーそしてまたその男性にあった
やっぱり偉そう
「女に学は必要ない、生意気になる」・・・大卒でわるうございましたね
「資格のある女は生意気だ。教育し直さないとな」・・私に向かって言ってますか?
口に出したいけれど、角が立つのと叔父夫婦たちの体裁もあるだろうから黙ってるけどイライラしてくる
「おとなしいのが取り柄だな、そうやって黙って俺の言うことに従えばいいんだよ」
ーーその時だった
「夏海じゃないの?」そう声をかけてくれたのはアゴミさんだった
「あごみさん」
「今日はデートなの?」
「え。ええ・まあ」そんな話をしていると
「おい、そんなカマ女と話すな、気持ち悪いんだよ、お前もそんな奴と付き合うくらいだおかしいことぐらいわかる。やっぱり下手に学のある女は生意気でおかしいんだな
俺がしっかりと教育してやるからな、女っていうのは男に尽くして、黙って耐えてるもんだ
いいか、三つ指ついて頭下げて男の尽くせ、俺につくせ、俺に従え、そんなカマ女のそばにいたら、お前もゲスで馬鹿な女になるぞ」
そう言って夏海の腕を引いた時
思わず夏海は握り拳を握っていて、生まれて初めて人を殴った、というかストレートパンチを決めていた
運動音痴だからひょろひょろだけど。
「バカにするんじゃないわよ、アゴミさんはね、あんたよりよっぽど人間できてるわよ。
私をここまで変えてくれた人よ、何が女はってよく言えるわね、偉そうにしかできない空っぽの男のくせに何が従えだの尽くせだのうるさい」
「夏海、怒りすぎよ。怯えてるじゃないの」
男は顔を引き攣らせ地面に座り込んだまま震えていた
「どうかしたのか?」駆け寄ってきたのは警ら中の土方たちだった
「この女が・・殴った」そう男が指さしたのは夏海で土方も驚くが、そう簡単にそんなことはしないのは十分すぎるほど分かっている
「おい。こいつは滅多にそんなことしないぞ?お前何やった?」
土方にそう言われて体を起こし、半泣きで喚きながら走り去っていくのを夏海は見て、そして土方に頭を下げた
「何やったんだよ?」そう聞く横に・・・大好きな人が立っていた
途端に言葉に詰まってしまう。どうしよう、見られてた?どうしよう。とんでもない奴だと思われた?
あたふたし始めた夏海をアゴミと仲間が「どうしたの?」と心配しだす
「私があいつに罵倒されてるのを夏海は怒ったのよ。いい子でしょ、こんなあたしを庇うのよ」ウィンクしたアゴミに土方は若干引き気味になりながらもそういうことだったかと納得した
その時緊急の電話が入り土方は向かうことになったが
終に「夏海を送ってやってくれ」と言い残して去って言った・・は、いいが夏海はますます動揺する。困る、困る。いきなりは困る。もう合わないと思ってたから平気でいられたけど送る?無理無理。
顔が赤くなったり青くなったりする夏海を見たアゴミは「はは〜〜ん」と気付いたようだった。
顎みは仲間に耳打ちして、「私たちは行くわね」と手をひらひらさせて去っていった
困る、すごく困る。そのまま目線を先に送ると優しい目をした斉藤隊長が立っている