アヒルの子はアヒルでいい
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かまっこクラブは夏海の安らぎの場だ。
アゴミは相変わらずの頻度で会ってお茶を飲んでデートする
「あんたは私以外に遊ばないの?」
「・・あんまり遊びたいとも思わないし、外に出たいとも思わない」そう言う夏海にはやっぱり拗らせ感は否めない
夏海はアゴミに相談に来たことを言った
従姉妹の紹介で男性とお見合いしなくちゃならないけれど、どうしたものかと。
叔父も叔母も結婚して子供を産んで当たり前一人前って言うけど・・何か違う気もするのと。
「好きな人いたでしょ?」と聞かれて
「いたけど、会うこともないし、話もしてないから・・ね」と夏海を見て
「今なら好きって言ってもいいんじゃないの?前はあれだっからか言えなかったんでしょ?」
アゴミはそう言ってくれるけれど、今更どうあの人に言えばいいのか。私の存在なんてないに等しいんだから・・。そう思うと紹介でお見合いした人と新しい恋愛を始めた方がいいのかもと思う時もある
「一回会ってみたら?ダメならやめればいいじゃない?」
「そうかな」
「もしもよ、やっぱり好きな人がそれでも心に残ってるなら私が手伝ってあげるから告白しなさい」
「そ、そんなのできません・・ふられるし・・」
「・・玉砕でもいいじゃない、はっきりさせて前に進むのよ。うまくいけばもうけもんよ、そっちの方がいいに決まってるけど」
アゴミはそう言ってウィンクをした
「アゴミさんが男ならいいのに〜」そう言って抱きつく夏海にヨシヨシしながら
「残念ね〜でも私はこう言う関係大好きよ〜」と笑った
・・・・・・・・・
夏海はカフェで従姉妹に紹介された男性と会った
どこか偉そうにしているけれど、男性ってこんなものかもと思う
なんだかんだ言いながらも観察力だけは昔からある、人から無視されたり嫌われたり侮蔑の目を向かられることもあったが大抵は男性からで、夏海は彼らをしっかりとみていた。
「俺に全部任せておけば問題ない」と言う男らしさをみえてくれたけれど
食事のメニューを決めるのが遅い、そのくせこっちに選択権は渡さない
他の人を見て、褒めるのではなく欠点を探そうとする
挙句「君は僕にみそめられて幸せ者だ」と言った
ーーーー3カウントでアウトだ。
従姉妹の顔もあるからその場は笑って、見過ごすことにしたけれど次はないと思って別れた・・が相手がそうではなかった。
大人しいとでも思ったのだろうか。また会いたいと言ってきて。、勝手に日程を決めてくる
・・大人しいと言われ続けた私だけれど、それはほっといてくれるからで
無視されていれば自分は自分のペースを守れるからで・・合わせる必要もないわけで。嫌な相手に合わせたくはない。。。
でも従姉妹の建前がある・・・
万事屋でため息をついていると銀さんが私に話しかけてきた
「見合い相手、どうだったんだ?」
「3カウントでアウトです」
「どっちが?」
「私が嫌なんです」
そこから堰を切ったように銀さんに一気に話すと
「お・おう。そうか大変だな。まあ、もう一回会ったら断れ」そう言って苦笑いを浮かべた
そしていつものように机に肩肘つきながら
「夏海、ほんと変わったな、いい意味でだぞ?」
「???」
「ちゃんと言葉に出すようになった。嫌なものは嫌って言うようになった。
黙って俯いてた夏海じゃないな。ここにきた時はどうなることかと思ったぞ」
「そうでしょうか・・」
「ああ、性格はおとなしいわ、なのに少し拗らせてるわ、立派な体格で・・」
「銀さんも見た目で判断するんですか?」
「第一印象はな、でも接すると違うんだな。夏海は特に」
「褒められてるんだか貶されてるんだかわかりません」
「褒めてんだよ、今度会って嫌だったらやめればいいんじゃね?」と夏海を見た
「そうする」
「別に結婚だけが人生じゃねえし・・な」
「そうですよね」
夏海は、銀時の言葉に少し救われた気がした
叔父夫婦も従兄弟もほぼ縁切りの両親も口を揃えて結婚しなさいと言うから。両親はきっと、新しくできた息子の負担を減らしたいと言うのは理解できる
叔父夫婦は追い出した負い目もあるから結婚で終了みたいにしたい
従姉妹は言われて相手を探しただけ。
人間関係ってややこしい、特に身内になると余計にややこしい