一世一代の恋
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「遅くなってしまったわ」
そう呟きながら凛はかぶき町の裏通りを小走りで走っていた
ホストクラブやキャバクラの装飾花を
屁怒絽の店で引き受けるようになってから
やたらと忙しくなって、
身に付けていたアレンジメントの腕が評判を呼び
各店で引っ張りだこ状態になっていた。
切り花はあまり好きではないけれど、こればかりは致し方ないと引き受けていた。
中にはそんな凛の気持ちを知ってかしらずか
鉢植えで入れ替えてくれと言う依頼もあった。
これがまた力がいる
屁怒絽に頼むのが早いけど何せあの強面なので怯える人もいる。
「優しい人なのにね」
ちょっと落ち込む屁怒絽にそう言って慰めると
「凛さんがわかってくれてたらいいんです」
と笑って返してくる。
屁怒絽は凛から預かった種を植えもっぱら花を育て増やしている。
ホストクラブ高天原に鉢植えのランを届けた帰り道
目の前に立ち塞がる人影に足を止めた。
ーーーー血の匂いだ・・・思わず眉を潜めるーーー
「ほ〜。かぶき町に相応しくないような別嬪さんだ、
あんたどこの出だ?」
目の前には天人だろう、立ち塞がっていく手を阻んでいた。
「退いていただけませんか?」
あくまで言葉を崩さない。それは相手を刺激しないため・・・
「俺様が、お前を気に入ったって言ってるんだ、
まあいいさ、地球人か?天人か?ちょっと付き合え」
伸ばされた手がその手首を掴んで引き寄せようとする。
「離してください」
少しだけきつめにいい、その手を払おうとする
「逆らうとの女たちみたいになるぞ」
そういって顎をしゃくり、後ろに視線を送る