一世一代の恋
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すでにその瞳は何時もの色
口元を緩くあげて銀時は
「じゃあ、本当のこと教えてよ、銀さん怖くて泣いちゃうよ。」
おどけて言ってみた。
凛はその目を少しぱちぱちさせてから頬を緩ませてクスクスと笑い
「変わった人ね、屁怒絽さんといい。ほんとに変わってるわ」
そう言って縁石に腰掛ける。
隣に座った銀時にゆっくりとした言葉で話を続ける。
「どこから話せばいいのかしら・・・やっぱり最初は自己紹介的な物??
・・だとしたらそうね、そうよね 、う〜〜んそうよね 、こまっちゃうんだけど。」
「じゃあ、年は?」
「・・いきなり女性にそこ聞きますか?・・・まあいいですけど。自称24歳」
「・・自称って何だ?」
「地球人に言うときは・・実際はたぶん相当生きてるような・・・・」
「なんだそれ?」
「そのうちわかります、24です。24!」
「兄弟は?」
「双子の兄が一人、父が一人。祖父が一人。
おそらく全員生きているはずです。しばらく会ってないのでわかりませんが。」
「生まれは?」
「忘れてます。転々としすぎて父に聞けばわかるはずです。
でも、肝心の父も何年も見てませんので」
「何でここに来た?」
「屁怒絽さんのところに預けたお花を見るためです」
「たったそんだけか?」
「ええ」
「ほんとにそんだけ?」
「それだけですよ。長居をしてしまってますが」
にっこりと銀時を見てそう言った。
銀時は話し込むうちにくるくると変わる表情がとても実はかわいらしいことに気づき始めていた。
普段見せてる顔と違う、
その表情になぜかけっこういいじゃねえかと、親近感さえ覚え始めていた。
ただ一つ聞きたかったのはさっき見たこと。
「さっきのあの金色のきらきらはなに?」
「あれは昇華する前の命ですよ、
私に限らず私の一族はああして昇華していく命の声を
聞いてあげるんです、ただそれだけのことです。」
「それって・・」
「命ある物で話すことの出来ない生き物たちの最後の言葉を聞いてあげること
ただそれしか出来ないけどそれで彼らは昇華して再生するから
それが私たちの役目と小さい頃から教わってきました」
「そっか・・・そういうことか」
「信じます?」
「ああ。陰陽師とかいろいろあるからそういうのもあるだろ」
銀時は空を見上げて世の中色んなのがいるもんだと思った。
「あ〜〜、な〜んか酔いも冷めちまった。一緒に帰るか?」
「そうですね」
銀時が差し出した手に捕まり立ち上がった凛は何時もの笑みを浮かべていた。