一世一代の恋
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歩き始めた蓮に銀時は声をかけた。
「おい。これでいいのか?」
「ええ、いいんですよ、ああなるだろうなと言う予感はありましたから。
・ああ・・・・でも言い忘れたんですけど。
・・凛は完全に力を失ったわけじゃないんですよ・・」
視線を前に向けたまま、しれっと言う蓮の横顔を銀時は見た。
「・・確かに寿命は切られましたけど、
多分人間の二倍くらいは生きられるかもしれませんねぇ
二百年と言ったところでしょうか、
大病や大怪我さえしなければ。
もししたとしても今度はその半分程度は生きられますよ。
と言うことは、神威よりは長生きできますよ。」
「・・それ、あいつに教えなくていいのか?
あいつ、相当短くなる感じで捉えてるぞ」
「いいんですよ、きっと凛が教えるでしょう。
それまで悩んで苦しみなさい。
私の大事な妹をさらって行ったんですから
私の知るところではありませんよ。」
「・・もしかして蓮ってすごい意地悪じゃねぇ?
さっきも人間をバカ連呼したりとか・・」
「・・あれ?今頃気づきましたか?
私は双子で生まれて凛の意地悪な部分を全部請け負って生まれてるんですよ?
凛は天邪鬼とか言いますけどね。ふふふっ」
・・ふふふってお前・・・そのふふふが怖えよ。
「またどこかでお会いしましょう
今度は貴方はハゲてるかもしれませんけどね
ハゲた貴方にもあってみたいものですね
銀のピカピカが地肌のピカピカになるんなんて
素敵じゃありませんか」
「ハゲねぇよ!ハゲんのは神威だ!」
「ふふっ、どちらにせよ・・また会いましょう。
約束しましたよ・・それまで・凛をお願いしますね、
彼が凛を悲しませたら絞めといてください・・」
「なんで俺に」
「あら??あなたも少なからず凛が好きだったでしょう?
バレバレですよ、私の目はごまかせませんよ。」
銀時ににっこりと笑うと前を向き
手をひらひらさせて振り向かずに去っていった。
でも・・・気づいていた・・・
蓮が去る瞬間の横顔にスッと落ちて行った涙に。
「あの、天邪鬼。とんだ兄貴だな・・」
やがて蓮の後ろ姿は瓦礫の中に消えた・・・
・・・・・・・