一世一代の恋
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でもわかっていた。
目覚めれば凛はきっと自分といることを選ぶだろうと。
不死であったあの人と不老不死の凛
自ら星を出て不死を捨てたあの人
・・・俺は凛にあの人と同じ生き方をさせるのか?
俺が今この腕から凛を手放せば、凛は変わらないままで
生き続けることができる。
離れていてもどこかで生き続ける
幼い頃の記憶が神威の心を締め付けた
あの人が俺の名前を遠い記憶で呼ぶ
凛が俺を呼ぶ『神威』と。
あの人と凛が重なってしまう。
・・・俺は・・・・俺は。
「・・もう、一緒には・・いられ。。ない
あの人のように。。死なせたく。無い
・・・っ・・・」
苦しげにそう言った・・・
「神威!同じ間違いしちゃ駄目アル!」
神楽が叫んだ
「マミーは幸せだったアル!パピーや神威や私がいて幸せだったアル!
凛は神威と離れたら幸せになれないアル!」
「神威、よく考えてみろ
お前と離れて不老不死で
お前と出会う前のように宇宙中を渡り歩いて
少しだけ人と関わり新しい土地へいくような生活と
限りある時間を大事な人と過ごす生活と凛はどちらを選ぶと思うんだ?」
銀時眠る凛の顔を見つめて言った。
「凛さん地球に来て、いろんな人にあって
こんなに長くいたのは初めてだって笑ってました。
神威さんが現れて少しづつ惹かれて行ったのもわかってました。
あのウィルス事件の時だって、何もかも受け入れて神威さんを選んだのは凛さんじゃないですか。」
新八も言う
・・・・・
腕の中から、か細い声がした
「死なない・・から。」
薄ら目を開けて凛が神威に言った。
「凛。」
「神威」
名前を呼び、微かに笑って神威の頬に触れる。
「こんな、・・強引で、乱暴で、わがままで、
・・子供な神威の相手ができるのって、・・
阿伏兎と私ぐらいでしょ・・・
阿伏兎一人じゃ・・大変。」
「・・・・俺は子供じゃない、わがままじゃない、乱暴じゃない」
「・・・私を思いっきり放り投げたくせに・・・」
弱々しくクスッと笑う凛に
「ちゃんと阿伏兎に向かって投げてるよ、落としたら阿伏兎が悪いんだ」
そう言って小さく剥れた
「何言ってんだ、このすっとこどっこい」
阿伏兎がいつものセリフをいう
「神威は・・そうじゃなくちゃね・・・。」
その様子を静かに見ていた蓮は
フッと笑いを浮かべた
「もう答えは出ていますね。凛、
あなたは選んだのですね?」
小さくうなづく凛の頬にもう一度触れ、側にあった瓦礫の一部で腕に傷をつけた。
「少しだけですよ、傷を塞ぐだけはしましょう、
体に傷が残るのは私は好みませんから・・
少し眠りなさい。」
そう言って傷にその血を垂らした。
ほんの数滴・・・神威の腕の中で再び暫しの眠りにつく凛に
「あなたの道を行きなさい・・・」
それだけ行って背を向けた。