一世一代の恋
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覚悟を決めた瞬間・・
私を瞬時に後ろに強く引く腕
虚に斬りかかる銀時
張られるシールドが目の前に広がる
ーーー私は神威の腕の中にいた。
シールドを貼ったのはお兄様・・・・私の前にはお兄様の背中。
「ようやく、間に合いましたね」
こんな時だっていつも同じ声のトーンでいう。
私はその背中を見て思わず言ってしまった
「お兄様はいつも遅刻寸前、いや遅刻していらっしゃいますね」
「貴方が頑張ると思っていたからですよ、よく頑張りましたね。
虚は気付いてないかもしれませんが、変化が起こるはずです・。
あの疼きが何よりの証拠です。
それより貴方が取り込まれなくてよかった。
思ったよりあなたも頑固でしたね。
・・あのまま取り込まれたら。
私はあなたを殺さなきゃいけなくなるところでした。
ああ。
・それよりもずっと怖い顔で貴方を心配していた人がいますよ。
あなたを今腕に抱いている人ですがね。」
見上げれば・・神威は私を見つめてる。
そう・・・・見るからに怒っている。
さっき地球に来た時の怒り具合が1としたら、すでに10は確実に超えている気がする
心配や不安を通り越して、すでに相当な怒りになっている
だって、何も言わない、怖い顔をしている。
ニコニコ顔で怒るという何時もの体を通り越してる
しかも抱きしめてる体温が異常に高い・・熱くて沸騰してると言っていいくらい
「・・・後ろに下がってろ、絶対、ま・え・に!出るな、」
そう言われて抱き抱えられ、ポイッと放り出された。
夜兎の力で放り出され・・・・思いっきり後ろに投げられた。
阿伏兎受け止める算段でやったのはわかってるけど。
ストンと腕に抱えられて阿伏兎の顔を見るとやれやれと言った様子で
「団長、あれ相当怒ってるぜ。
おじさんも怒ってるけど。でも大人だから団長みたいには怒らないよ。
今は。
俺までにほんとに怒られたくなかったら、じっとしてな。
自分にはシールド張れるだろ・
自分の身をそうやって守っとけ。いいな?お嬢さん。
・・兎は兎しか守らねえがあんたは別だ。
もう半分以上兎の仲間になっちまってるからな。」
阿伏兎は不適に笑って腕から私を離してまたポイッと投げた。
「受け取れぃ!そのお嬢さん、そっちで引き止めといてくれ」
「おっと、あぶねぃ」
受け止めたのは沖田さんだった。
「あのバカイノシシ、あんたを思いっきり投げましたゼィ
後のやつは多少加減してやしたが」
そう言われて気づく
最前線より既に200mほど後ろにいたって事は神威は容赦なく私を放り投げたってことになる
だって阿伏兎はそんなに投げてない?いやいや50mは投げた。
私は夜兎じゃないんだから普通なら思いっきり怪我するところだ。
「惚れてる女をよくもあんなに勢いよく投げられるもんだ」
土方も呆れたように言う
・・・私、選ぶ相手を間違えたのかしら?・・・・
一瞬そう思った。
まあ、怪我してないからいいけど・って思う私も相当神威にならされてる気がする。
遥か後方まで放り投げられて私は前の状況がわからない
銀さんが虚と対峙しているのはわかってる
やる事はやった、シールドで守れるものは守った
お兄様がどう動くか、それで私の行動も決まるけど・・・
きっと虚の血を受けた亡霊たちの魂を救おうとしている
お兄様もまた、どんな罪人も救おうとする考えを持ってる
生きた人間には冷たいこともあるけれど、
死んだ魂だけは救い上げる。。そんな人だ。
せめて、遺恨を残す事なく魂を救い上げてその声を聞こうとする。
そして。虚の心にまだいる、抗う存在に気づいてる