一世一代の恋
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凛は虚から視線を逸らすことなく、ただ静かに話をしていた
「・・・違います、虚、彼を作ったのはあなた自身です・・・
何度も人に殺され、そのたびに違うあなたが中で生まれ
今のあなたに抗う存在が生まれた・
・私はそのきっかけに過ぎない」
虚は凛に刀をむけた。
「ではなぜ私の邪魔をするのですか?
私が何人殺そうと誰を殺そうと何を滅ぼそうと
人の死に興味のないあなたの種には関係ない話ではないでしょう?
君の父上やお爺様は少なくとも私が人をあやめようとも眉ひとつ動かさなかった。
私が何度殺されても眉一つ動かさず凝視していたように。
人間には一切興味がなかったせいでしょうか・。
きっとこのままこの星を壊しても平気な顔で見ているでしょう。
その前に人間以外を昇華し、
自分たちが助けるにふさわしいと思う種だけを自分たちの船に乗せて別の星へ行くでしょう。」
その首筋に刃を当てさらに言葉を続ける。
「さて、どうしますか、このまま殺してもいいんですよ
私には忌まわしい血です。
その慈悲深さも優しさももう必要ない。
・・・あの時のようにもう涙は流さないのですか?
私が怖くありませんか?」
凛は黙ったまま虚を見つめた、身動ぎもせずに。
「・・・・貴方は不思議な生き物ですね
・・親と子で・・こうも生き方が変わるものなのか。」
ーー「・・かわいそうな虚」
この時凛の目にはまだ幼い姿で人柱にされる少年の姿が写っていた。
「それはそれは・・この後に及んで可哀想とは」
「今の貴方に言ってるのではありません。
貴方の足元に転がる過去の貴方たちに言っているのです。
まだ幼い貴方、少年の貴方、・・全部そこに転がってる。
昇華できずに・・可哀想なまま。」
「言いたいことはそれだけですか?
やはり今の時代に貴方はいらない、貴方は死ぬべきだ。
いや今のあなたは死ぬべきだ
優しさも慈しみも無に返せば必要なものではない。」
「・・・お好きなようになさればいい。
私が消えてもまだ私の代わりはいる、兄もいる。
そして私もやがては再生する。
私はあなたのようにアルタナなど必要としない」
「・・・では、もし、あなたを殺して、
私の血を与えればどうなるのでしょうね?
私の中に植え付けた感情と真反対の感情が
あなたを言う人を覆い尽くし、
私と同じになるかもしれませんよ?面白いでしょう?
そう思いませんか?あなたも私と同じ。虚になるのですよ」
「凛!!」
その声に思わず反応した。
ーーー神威だった。心が揺れた。
神威を見た虚は目を細め笑った。
「そう言うことですか。これは面白い。」
「・・・貴方は人間に関わりすぎた。
次の再生では父上と同じような生き方をするべきだ。
私が再生のお手伝いをしましょう。
今度は私をその体に受け入れなさい。」
虚の中の松陽を少しでも動かせたら
そう思ったけど無理
それに虚の足元に転がるたくさんの虚を救う事はできない
そして・・
お兄様が言ってたことはこれだったんだ・
虚は私を。
・・神威・・ごめんなさい・・約束守れない・・・
虚は私を殺す。
もしも・・私が私でなくなったら。。神威、私を・・殺して。