一世一代の恋
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「・・とりあえずは、ここは守っておかなくちゃね・・」
けが人が固まっている避難場所に凛は立ち寄った
一緒にいた山崎に
「その刀を少し貸してくださる?」
そういうとその刀で腕に傷をつけた。
ボトボトと落ちる血だまりでにその指を浸し何かを床に描く
光の線が大きなシールドとなり広がる。
「これどれぐらいもつんですか?」
山崎の言葉に
「私が死なない限り大丈夫よ」そう言って笑った、
お兄様はどこにいるんだろう、
おそらくここにいる。。。気配がある。
神威たちは無事だろうか。
私は攻撃はできないからこういう動きしかできない。
凛は瓦礫の中を歩き、引き寄せられるようにアルタナの近くまでたどり着いた。
すでにそこには神威、銀時たちが虚と対峙していた。
“・・虚
私の記憶にない姿の虚
でも記憶が私に教えていた。
あの日の少年、青年・・だと“
虚も凛に視線を向けた。
「凛来るな」
銀時の言葉も聞こえないかのように虚との距離が縮まる。
刀を下ろしゆっくりと近づく虚は凛をじっと見た。
無風のはずなのに砂を掃くように風が吹いた・
「久しぶりですね、二百年ぶりですか?百年ぶりですか?
もっと前でしょうか・・私はすぐにわかりましたよ。」
虚は凛を見つめてそう言った。
「相変わらずだ。何十年、何百年経とうとも美しい、不老不死族の姫君」
ーーーーああ、そうだ、今、思い出した、鮮やかに。全てーーー
「最後にあったのはあなたの何番目かの処刑場
・・でもあの虚は・・・
今のあなたじゃない、あれは何番目の虚ですか・・・」
「覚えているのですか?
あの時、私の中にあの男のかけらを入れたのは貴方だ。覚えていますか?
・・そう。いらぬものを入れてくれたものだ。
あの処刑場で君は恐れひとつ抱かないまだ少女だった。
会うたびに少しづつ成長していった君は変わりはしなかった。
君の祖父はいつも片手に君、もう片手に兄
何度も処刑される私を見ていた、長年にわたって。」
・・・・そうだ、私は・・見ていておじいさまに聞いたんだ・
あれは。
ーーーー
「おじいさま。どうしてあの人はあんな目に合うの?」
「人は殺し合うんだよ、そしてああして、
違う何か力を持つ人間を異教者や化物として扱い殺すんですよ。」
「助けてあげないの?おじいさまならできるでしょう?」
「助けませんよ。あれが人の業というものです。
私たちが助けるのは人間ではありません」
ーーーー
「そう処刑された私の遺体にあの日君は平気で触れて
・・・その涙を、
そして偶然できた傷からかすり傷のたった一滴程度のその血を落とし
・・それは私の中に入り込んだ。
私にとって最もいらぬ感情を植え付ける種を。
その血は、涙は、私の血とは遥か離れた感情を生まれさせるきっかけになった。
おかげで松陽を押さえ込むのが本当に大変でしたよ。
そしてまだここで疼いている、・・・・君が懐かしいと・・」
胸に手を当てて虚はいった。
・・・銀時が驚きを隠せないでいた。
松陽の一部を作ったのは凛だったのか?
ってか凛も虚と同じくらい生きてきたのか?
不死という共通点を虚と凛の一族は持っていた
そして遥か昔からお互いを知っていた?
二人の顔を何度も見る銀時は後ろにいた神威を見た。
いつでも動けるような気配で凛を見ている。