一世一代の恋
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「・・さて、今度はどこへ行こう。・・フランスにでも行きますか・
ふふ・・まだ地球にこだわってる。困ったものだわ」
一人笑って・・そして
くるりと周りを見回して、深々と頭を下げた。
「ありがとうございました」そう言って。
「玄関に花がありますよ〜これなんですか?」
そう言って新八が玄関を入ってきた。
まだ歯磨きをしている銀時が顔を覗かせる。
神楽は寝ぼけた様子で廊下に出てきた。
「これ、マミーの好きな花アル、凛がくれるって言ってたアル。
なんで玄関にあったアルか?」
「凛が?」
嫌な予感がして、銀時は表に出た。
屁怒絽の家の方を見る・・
この時間には空いてる凛部屋の窓は閉じられたままだった。
「いや、いや、まさかな。またどっか行ったんだろ」
そう言いながら屁怒絽の店に向かった。
「おい、屁怒絽、凛は?」
銀時は水やりをしている屁怒絽後ろ姿に話しかけた。
「万事屋さんですか。」
振り向いた屁怒絽の顔はすっかり落ち込んでいた。
「屁怒絽。どうしたアルか?なんかおかしいアルよ?」
「・・お花に話しかけてお水をあげないといけないのに
今日は言葉が出ないんです。」
「どうした?屁怒絽?」
「万事屋さんに伝言があります。凛さんが。元気でいてくださいって。
ありがとうって伝えてくださいと」
「どう言う事アルか?凛はどうしたアルか?」
「今朝、ここを出て、行き先は教えてくれませんでした。
・・疲れていたことはわかってたので、
悩んでいたことはわかってたので止めることができませんでした。」
3人とも言葉が出なかった。
凛が何を思い、何を感じ、何に疲れ、何に悩んでたかなんて知らなかった。
凛が言うはずも感じさせるはずもなかった。
そう言う人だ。
屁怒絽だけが分かってた。
「探すアル!」
そう言って神楽は店を飛び出した。
「闇雲に探してももうかぶき町にはいないよ、神楽ちゃん!」
新八があとを追った。
「なんで、なんで!」
神楽は目に涙を溜め、かぶき町を出て走った。
「チャイナ、おい、チャイナ!」
「おい、どうした?何泣いてる」
沖田が思わず神楽の肩を掴んだ。
土方は咥えたタバコを思わず落とす。
「凛がいなくなったアル!何も言わずにどっか行ったアル!」
「え?どっか行ったって?チャイナ、落ち着けちゃんと話せ」
神楽は朝からの出来事、屁怒絽の言葉を泣きながら言った。
青蓮香事件を知らない真選組には
疲れてでて行ったとした理解はできていなかったが。
「神楽ちゃん!」
「神楽!」
銀時たちがようやく追いついてきた。
「万事屋。どう言うことだ?」
土方が泣いている神楽にポケットからハンカチを渡しながら聞いた、
「・・まあ、そう言うことだ、凛が消えた」
「消えたって・旦那。あの人。こっちの人間とも思えねぇんですが」
「総一郎くんは分かってたんだ?」
「・・・・取り調べんときに違和感がありやしたぜ」
土方は山崎に連絡を取りいろいろ指示したあと
「なんかいろいろありそうだな?聞かせてもらおうか?
そうでなきゃ協力は出来ねぇ。」そう言った。
「お前らが信じるかどうかは知らないが・」
銀時はかいつまんで、これまでのことを話した。
青蓮香事件のことも。