一世一代の恋
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「凛さん、そろそろお茶にしませんか?」
窓から空を見ていた凛に屁怒絽は声をかけた。
テーブルの上に置かれた焼き菓子は屁怒絽と二人で焼いた。
まるで新婚さんのようだけれど、新婚さんじゃない。
住み込み従業員の筈なのに何故か彼女の方が店主のようになっている花屋さんはお客さんが絶えることがなく忙しかった。
全部彼女目当てと言うこともあるかもしれない。
「お邪魔してるアルヨ」
そこにはいつのまにか神楽が座っていた。
あの挨拶した日以来
神楽はちょこちょことやって来てはお茶とお菓子をご馳走になって帰っていく。
初めて屁怒絽のところへ回覧板を届けに行った時と大違い。
ーーーまるで姉を慕う妹のような神楽がいた。
「姉貴とはまた違うネ
ふんわりとなんかにくるまれているような気持ちになるネ」
そんなことを神楽はよく新八に言った。
ーーーーそんな中で事件は起こった
“御用改めである。“
そんな物々しい言葉と数人の男が花屋にやって来た。
・・真選組だった。
慌てて駆けつけた銀時たちの目の前で凛が連れられて行く。
「ちょっと待ってください!何かの間違いです!」
屁怒絽が必死で立ちふさがって止めようとしている。
凛が育てていた花の種の中に
麻薬を作る成分を含んだ種が混ざっていたらしい
最近歌舞伎町でドラッグははびこり始めたこともあり
御用となってしまったわけだ
ーーーしかもその種は彼女が地球に持ち込んできた物だった。
「禁輸品だったのか?」そう聞く銀時に
「あれはあの花だけでは麻薬は作れません、
もう3種類の花がないとだめだそうです。
あの花は絶滅種です。だから凛さんは育ててたんです。
それに雌花ですから
雄花がない限りあれ一代で終わってしまうだから
最後の一輪だったんです。」
「それあいつら知ってるのか?」
「最後の一輪だとは知らないでしょう、
それに雌花に麻薬成分はない、でも
一般で見分けることは出来ない・
凛さんだから出来たことです」
「それをちゃんと言ったのか?」
「言う前に連れて行かれてしまって・・助けてください」
肩を落とす屁怒絽銀時は少し考えて
「じゃあ、凛がここに来たいきさつを教えろ、
何者で、何をしていたのかを」
そう言った。