一世一代の恋
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ーーー「お父様、いい加減にしてくださいませんか?」
静かな声がラボに響いた。
振り返る銀時たちの前にまた同じ顔、同じ姿が近づいてくる。
凛と全てが同じの男が立っていた。
「兄様」
「おや、珍しいお前までくるとはね。」
「凛と私は双子ですよ、お互いに必要とするときはすぐわかりますよ」
神威は凛とその男に何度も目をやり、あまりに何もかもに過ぎている二人を見る。
そして彼は
「あなたは取りあえず、彼らを守ることに集中しなさい」
と手首に深く噛み付いた。
ポタリ。。と血が落ちる。
何をするつもりか、わからない銀時たちは
凛たちを見た。
その瞬間地面が大きく揺れた。
滴り落ちる血が床に広がり、光の輪が扇状に広がっていく。
まるで壁を作るかのように光に包まれて動けなくなる。
「何だこれ??」
神威の言葉にマスターは
「シールドを張ったのですよ、彼女は。あなた方を守るために。
ウィルスが消えるまで張り切れるかどうか
まあ。その血が枯れるまでは持つでしょう。」
そう冷たく言い放つ
血が枯れるまで・・全ての血を使い果たすまで。
それは凛が死ぬことを示していた。
「やめるアル!凛もうやめるアル。このままじゃ凛は死んでしまうアル!」
神楽が叫ぶ
「くそ、凛、これ消せ!こんなものなくても
その装置をぶっ壊してやる!」
神威が殴って壊そうとするがびくともしない。
その姿を目を細め見つめたあと視線を凛に戻すマスターは
冷ややかに凛に言う。
「全ての血を使いますか?そこまでして守る価値がありますか?」
「彼らはかつての夜兎ではありません。変わるのです、皆変わるんです。
」
静かな声が部屋に響く・・
「仕方ありませんね、・・・・・私の娘はもう死にました。」
そう言うと視線を凛の兄・・・に戻した。
「君はどうしますか?」
「私が手ぶらでここにくるとお思いですか?」
にっこりと笑った。
「お父様、いいえ、マスターの一番弟子は私です。
そのシステムが万全だとお思いですか?
なぜくるのが遅れたと思いますか?」
「・・君は何をしたのだい?」
「ウィルスにはワクチンがつきもの。
各惑星のラボのウィルスにはワクチンをすでに与えて無毒化してきました。
あとはこの青蓮香だけです。」
なんとも言えない、口元だけが笑う、その笑顔で彼はそう言った。
「・・ふふふ、
嬉しいことに私の息子は私以上に優れた能力を持っていたようですね。
・ならば、ここにいる夜兎ぐらいは殺してもいいでしょう。
たった3匹ですがね。
ああその地球人もウィルスを与えたあと
他の殺し方で死んでもらいましょうか?
大丈夫苦しくないようにしますよ。」
「凛の血が枯れてもですか?」
「再生したら私の手で育て直しますよ、
二度と人間に心を許さないように夜兎を未来永劫許さないように。」
凛は耐えるしかなかった。
その血を使い守る。
兄が父の手からそのスイッチを奪いウィルスを無毒化するまで
“久しぶりに血を使うときつい、そんなに使ってないのに・・“
シールドの力が少し弱くなる・・
ーーーー銀時は見逃さなかった
一瞬、薄くなったシールドの一部を。
「そのスイッチは押させねえ!」
銀時の一刀がマスターの胸を貫いていた。
神威も一撃を加える
そして転がるスイッチを神威が奪い取った。
床に転がるマスターは笑みを浮かべると凛に話しかけた。
「・・ごらんなさい、私たちはまた人によって夜兎によって
命を失うんだよ。
君が守ろうとした愚かな彼らは命を奪う生き物だ。
ちゃんと見ておきなさい、私の最後を。
私たちは彼らを赦してはいけない。」
不適に笑いながらマスターは絶命した。