一世一代の恋
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・・・・・ある朝、珍しくかぶき町にモヤがかかった。
外に出た私に話しかける声がした。
「久しぶりですね、元気でしたか?」
そこには・・父が立っていた。
「お父様。」
その姿は少しだけ凛がさらに大人びただけのような顔
腰までの長い髪を後ろで束ね
まだ青年のような容姿の凛の父は凛のほほに手を伸ばした。
顔つきもなにもかもがそっくりで男女の差がなければ見間違うほどだ。
「どうかされましたか?滅多に会わないと言うのに。」
「娘に会いたくてきただけですよ、ここに随分と長居しているようですね。・・それにいろいろとあるようですね?」
「・・・・またお調べになりましたか?」
「気になるので周りをちょっとばかり調べさせてもらいました。
まあ、話はおいおいしましょうね、
今日は貴方の顔を見にきただけです。
ラボの用事もありましたからね、地球によりました。」
ため息をつき父の顔を見る。
「いつまで私の行動を監視なさるんですか?」
「君が私の言うことをきちんと聞かないからですよ。」
「どう言うことですか?」
「もうすぐわかります、それまでのお楽しみですよ。」
いつも父は突然現れる。
地球のラボに用事でもあったんだろうか?
でもそのラボは日本にはないはずだけど・・・・。
ーーーー父からの手紙はその後突然届いた。
「惑星 青蓮香のラボにいらっしゃい、見せたいものがあります。」
短い文面でそれだけ。
青蓮香・・・
今は緑も戻った星だけどかつては戦争で草も木も枯れた星。
お爺様の話だとかつての私たちが住んでいた星。
あの父のこと・・・いらっしゃいは、すぐ地球を発ちさないって事。
一体何をラボで見せたいんだろう。
新種の何かを見つけたんだろうか。
仕方ない、また出掛けるしかなさそう。
青蓮香まで行くには乗り換えなきゃいけない。
まず母星の楼蘭まで行ってから・・ちょっと面倒なんだけど
仕方ない。
いつもの小さなトランクに身の回りのものを詰め
凛は楼蘭まで向かった。
楼蘭は賑やかな星。
一部はリゾートとして開発されている。
各惑星の天人がこぞって訪れる星。
そこから小さな港に出て青蓮香まで向かう。
「あれ?凛!!」
聞き覚えのある声に振り向くとそこに神楽がいた。
「どうしたの!?こんなところに?」
「商店街の福引大当たり出したアル、リゾート旅行当たって来てるアルよ。銀ちゃんも新八も一緒ね」
地球にいるはずの面々に思わぬところで会って顔が綻ぶ。
神楽は凛の手を取って嬉しそうに聞いてくる
「どこいくアルか?凛も遊びに来たアルか?一緒に遊ぶアルか?」
「どっか予定があるのか?」
銀時はトランクを見て聞いた
「青蓮香まで・・父に会いに」
「父?お前の?」
「ええ」
ーー気づけば何故か万事屋御一行まで青蓮香行きのシャトルに乗っていた。
客は凛を含む4人だけ
元々何もないところで誰もいないような星
緑の景色と綺麗な空気程度しかなかった。
何故ここに父はこだわるのか、ラボをここに建てたのか。
一度幼い頃に来たきりでそれ以来訪れた事はない。
知らないことばかり。
銀時たちの話を聞きながら頭のどこかで父のことを考えていた。
”惑星 青蓮香。”
ただ引く緑が広がる広大な土地の向こうに白い大きな建物がそびえていた。
その周りだけがわずかに栄えている。