一世一代の恋
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店では凛を目の前にあれやこれやと浴衣を引っ張りだし広げる
アゴミたちがいた
「・・まあ、付き合ってやってよ、あの子たちこういう機会滅多にないから、喜んでやってるんだからさ。」
西郷の言葉に困ったような笑顔で返す
「これどう?凛は色が白いから濃紺は一番似合うわ」
「何言ってんの、清楚だから白がいいわ」
「ダメよ、ここはシックに黒よ」
「縦縞もいいわよ」
「違うわピンクよ!」
賑やかに楽しそう浴衣を広げて言い合っている
その時・・・
「・・違うわ、これよ。」
西郷がずいっと差し出した浴衣は絞り生地の渋い赤に大柄の朝顔の浴衣だった。
全員が浴衣と凛とを交互に見た
「さすがはママ!!」声を揃えて言う。
「背が高いし色が白いからこれぐらいは着こなせるわさあ、ネイルもしなきゃね。」
「え?あの、」
「私たちの楽しみを奪わないでよね」
西郷はそういうと
アゴミにあとは任せたと、酒を飲み始めた
奥へ連れたいかれた凛は
「ちょっと待ってください、あの。あのぉぉぉ・・
ちょっと〜〜あのぉぉぉ〜〜〜」
と普段は聞けないような大きさの声で何か言っていた。
「おーい、お邪魔するよ」
銀時一行が到着したのは小一時間が過ぎた頃
「凛はドコアルカ?」
神楽が聞くと
「お召替え中よ。いい塩梅に仕上げてくれるわよ
まさか店の化粧はしないだろうから」
「・・ホントアルカ?」
「うちのアゴミを舐めんじゃないわよ」
「ここだと、身長に会う浴衣もありそうよ、神楽ちゃん」
お妙の言葉に疑わしそうに西郷を見る。
「信じなさいって。」
西郷はそういうと酒をまた飲む。
そして銀時に言った。
「あの子たち、そりゃ嬉しそうに浴衣を選んでたわ・・
メイクはどうするとかネイルはとか・・・凛には迷惑かもしれないけど、
アタシは正直ありがたいと思ってる。」
「ついでにそのチャイナ服も着替えたらどう?」
神楽を見て西郷はい言った。
お妙は
「そうよ、神楽ちゃんも着替えましょう、神楽ちゃんは普通のサイズで十分だから!」
そう言い出してそのまま神楽を引っ張っていく
「姉上!」新八も慌てて跡を追っていく
「銀さん、凛さんをお願いします」と言い残して。
「出来上がり〜」
そう言ってアゴミたちがウキウキとドアから出てきた、
「あら〜。パー子」
「おう、凛はちゃんとまともに浴衣着せたのか。
バケモンみたいな化粧してないよな」
肩肘ついてアゴミにいう銀時にふん!と鼻を鳴らし
凛を手招きで呼んだ
銀時が思わず目を見張ってしまうほど凛は綺麗だった。
「へえ。元いいとまたさらに磨きがかかるわねえ。まあ私が選んだ浴衣が良かったんだろうけどね」
西郷が感心したように言った。
「ひどーい。見てこの帯結び、華やかにして見たのよ。
メイクもちゃんとしたでしょ
髪もまとめられたからアップにして、この簪!ママの借りたけどいいわよね?
それに見てこのネイル、今回はフレンチに仕上げといたわよ」
アゴミが踏ん反り返って自慢げにいう
銀時は言葉を失ったまま・・
「あの、銀さん?」
「あ、あ、あああ〜〜、いや〜、変わるもんだと思ってびっくりした。」
「私も和装は初めてだから。でもこの柄素敵で、西郷さんが選んでくださったんですよ。」
「服は一旦預かっておくから花火を楽しんできなさいよ、
仕事でこっちにくるときにその浴衣持ってきてくれたらいいから。」
そういうアゴミに
「・・それで良かったら全部あげちゃうわよ、そんなに似合ってるんだから持っていきなさいよ、和装じゃあんたのサイズはなかなか見つからないわよ。」
西郷はそう言ってウィンクした。
「神楽を迎えにいくか。」そう言って銀時と凛は店を出た
「・・ちょっと歩き辛そうだな」
銀時は凛の歩き方を見ていうと
「下駄が慣れていないから、それに足捌きが大変ね、ここの女性はすごいわ、これは着こなし的こなすんだから。」と笑った。
銀時は黙ったまま歩調を緩め、凛が歩きやすい速さに合わせた。